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1999 年度 実績報告書

演算子形式による場の量子論の解析

研究課題

研究課題/領域番号 11640114
研究機関京都大学

研究代表者

阿部 光雄  京都大学, 数理解析研究所, 助手 (80221729)

キーワード弦理論 / 2次元重力 / 演算子形式 / 経路積分量子化 / 厳密解 / アノマリー / T^*積
研究概要

演算子形式を用いて、加藤・小川の弦理論を再考察した。加藤・小川はB場をラグランジュアンレベルで消去することにより、理論を本質的に自由場理論に帰着させた上でBRS電荷の冪零性と弦理論の臨界次元の関係を明らかにしたが、我々はB場を消去せずに最初から非自由場理論として議論した。その結果、加藤・小川がB場を消去するために用いた場の方程式自身が演算子形式ではアノマリーを持つことと、明白にアノマリーを持たないBRS電荷が定義可能であることを明らかにした。この成果は論文"Construction of an Identically Nilpotent BRS Charge in the Kato-Ogawa String Theory"としてInt.J.Mod.Phys.A誌に発表した。
共形ゲージの2次元量子重量において、摂動論または経路積分による方法で得られた解と演算子形式において得られた解の比較を行い、アノマリーに関する取り扱いの違いを明らかにした。この違いは本質的に、摂動論または経路積分による方法が場の方程式を一般に破るT^*積(共変的T積)に基づいていることによるものである。特に、経路積分によって発見されたFaddeevPopovゴースト数カレントアノマリーとT^*積との関連を議論した。更に、経路積分による方法におけるいくつかのデメリットを具体的に示した。以上の成果は論文"Perturbative or Path-Integral Approach versus Operator-Formalism Approach"としてProg.Theor.Phys.誌に発表した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] M.Abe: "D=26 and Exact Solution to the Conformal-Gauge Two-Dimensional Quantum Gravity"International Journal of Modern Physics A. 14. 521-536 (1999)

  • [文献書誌] M.Abe: "Perturbative or Path-Integral Approach versus Operator-Formalism Approach"Progress of Theoretical Physics. 102. 1187-1200 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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