研究課題/領域番号 |
11640126
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
森本 宏明 愛媛大学, 理学部, 教授 (80166438)
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研究分担者 |
柳 重則 愛媛大学, 理学部, 助教授 (10253296)
川口 和仁 愛媛大学, 法文学部, 助教授 (30234040)
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キーワード | 確率過程 / 最適化 / Hamilton-Jacobi-Bellman方程式 / 粘性解 / 非線形偏微分方程式 |
研究概要 |
(1)数理経済にあらわれるHamilton-Jacobi-Bellman方程式について:これまで研究してきた時間平均コストに関する確率制御の成果を数理経済に応用した。消費によって公害が発生する場合に時間平均効用を最大にする消費量の決定問題を川口教官と共同研究を行った。粘性解の手法を発展させてHamilton-Jacobi-Bellman方程式の滑らかな解を求めて、最適政策を求めた。結果は近々発表する予定である。今後モデルの精密化を検討する必要がある。 (2)購買と消費に関する経済問題の数式化について:川口教官との共同研究で、連続時間の貨幣交換における消費問題の数学的定式化を行うことができた。さらに、研究を発展させるために均衡理論に対する位相的性質を調べる必要がある。そのため野倉教官にメキシコの位相数学研究会へ参加していただいた。確率微分方程式に関するある種の均衡が存在することを調べたが、さらに詳しく研究する必要がある。 (3)非線形微分方程式の解の性質の研究について:柳教官の協力のもと、研究会「非線形偏微分方程式研究会」で、粘性解についての成果を発表ができた。また、制御と停止に関する問題についてアメリカの研究者と共同研究を開始した。対応するHamilton-Jacobi-Bellman方程式の一意な粘性解の存在を求めることができた。さらに踏み込んで、そのregularityを研究するには大きな困難があるが、数理ファイナンスへの応用は可能であり、目下検討中である。 (4)確率過程の研究について:主として石川教官に本研究費を使って出張していただき、本研究費を使って出張して、他大学の研究者と活発な議論を重ねて充分な成果を得た。基礎部門と同時に生物系に関する研究や数理ファイナンスへなどの研究へ応用を考慮して情報の蓄積ができた。
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