研究課題/領域番号 |
11640126
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
数学一般(含確率論・統計数学)
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
森本 宏明 愛媛大学, 理学部, 教授 (80166438)
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研究分担者 |
石川 保志 愛媛大学, 理学部, 助教授 (70202976)
柳 重則 愛媛大学, 理学部, 助教授 (10253296)
川口 和仁 愛媛大学, 法文学部, 助教授 (30234040)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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キーワード | 確率制御 / 確率微分方程式 / Hamilton-Jacobi-Bellman方程式 / 消費 / 投資 / 最適化 |
研究概要 |
研究の目的は確率制御の最新理論を適用して数理経済や数理ファイナンスの最適化問題を解決することにある。この科研費による成果は論文要旨と口頭発表にまとめられる。 論文(1):不確定を伴う再生可能な資源は非線形確率微分方程式に従うとされる。この資源を消費してdiscount factorをもつ効用関数を最大にする問題を研究した。対応するHamilton-Jacobi-Bellman方程式は粘性解をもつことを示し、さらにそれが古典解になっていることを証明した。これによって最適政策を決定することができることを論じた。 論文(2):R.Mertonによって研究された投資と投資の問題はdiscounted factorをもった効用関数について最適政策を決定することである。本論文では時間平均効用関数に関して同種の問題を研究した。対応するHamilton-Jacobi-Bellman方程式は明確な形の解をもつことを示して、最適のportfolioと消費量を求めることができることを証明した。満期がある場合への応用も論じた。 論文(3):生産計画における在庫量は生産量と需要と不確定性によって定まる。時間平均費用を最小化する生産量を決定する問題を研究した。Vanishing discount methodと呼ばれる方法を用いてHamilton-Jacobi-Bellman方程式の古典解が求まることを示して最適政策を決定した。 口頭発表:2000年2月18日と2000年9月29日にColumbia Universityを訪問し、最新の研究成果を発表した。 題目はVariational inequalities for combined control with stoppingとOn a combined control and zero-sum stopping gameであり、内容は次のとおりである。Controlされた確率微分方程式において停止時間に関する最適性の問題と2人ゼロ和ゲーム問題を論じた。対応する変分不等式を新たに導入し、その解を求めようとするものである。Penalty方程式の解を用いて、その解が一意に存在することを示した。それらは、目下、論文として関連する数学雑誌に投稿中である。粘性解の手法を援用しているために、解の滑らかさを導く問題が今後の重要な課題となる。
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