研究概要 |
平成11年度 非可道離散写像が非双曲型周期軌道を有している時、conformal measureが存在する為の条件を先ず性質の良い集合上で定義されたinduced mapに対するconformal measureを構成しそれを全体に広げるという方法により明らかにする事ができた。又観測量の時間発展に関する時間相関関数の漸近的挙動を明らかにするという問題について,平衡状態の密度関数の評価を取り入れLiveraniのPerron-Frobenius operatorの摂動をとおしたアプローチにより、多項式のオーダーで時間相関関数の減少のオーダーを評価する事ができた。特にこの方法は多次元のcountable to oneの写像にも適用可能である。 平成12年度 非可道離散写像が非双曲型周期軌道を有している時の力学的ゼータ関数のmeromorphic domainを明らかにするという問題に関し、Jump transformationに関するゼータ関数ともとの非双曲型写像のゼータ関数との関連性を捕える事により達成する事ができた。又,時間相関の減少のオーダーの評価に関し、非双曲型周期軌道を除いたcompact set上でのPerron-Frobenius operatorの一様収束のオーダーを評価する事により、多項式オーダーの評価を前年度の結果に比べより一般的な状況で得る事が可能となった。
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