研究課題/領域番号 |
11640142
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研究機関 | 関西大学 |
研究代表者 |
福島 正俊 関西大学, 工学部, 教授 (90015503)
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研究分担者 |
山本 登 関西大学, 工学部, 教授 (80029628)
石井 恵一 関西大学, 工学部, 教授 (80029420)
栗栖 忠 関西大学, 工学部, 教授 (00029159)
楠田 雅治 関西大学, 工学部, 助教授 (80195437)
平嶋 康昌 関西大学, 工学部, 助教授 (80047399)
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キーワード | 対称マルコフ過程 / ディリクレ形式 / 確率解析 / 確率制御 / BV関数族 / 伊藤の公式 / 確率ゲーム理論 / 確率特異制御理論 |
研究概要 |
前年度(平成11年度)の本研究において、研究代表者は対称マルコフ過程の確率解析への重要な貢献として、加法的汎関数が半マルチンゲールになるための一般的で応用性に富む必要十分条件を与えることに成功し、また一方、本研究の支援によりドイツでの国際学会に出席した折りに、確率制御理論の権威であるアメリカのTaksar教授と接触して共著論文の作成の約束をすることが出来た。 平成12年度においては、上記の確率解析の一般論の応用として研究代表者は無限次元抽象ウイーナー空間上でのBV関数族の導入と関連する反射壁拡散過程の構成に関する論文をJ.Functional Analysisに、また有限次元空間上の拡散過程についての伊藤の公式の拡張に関する論文をカナダ数学会の紀要にそれぞれ発表したが、更にこの2論文の発展としての京都大学工学部の日野氏との共著論文で、上記の無限次元空間上でのBV関数族の完全な特徴づけと対応する拡散過程についての伊藤の公式の拡張に関するものが、J.Functional Analysisに受理され、目下印刷中である。 またTaksar教授との電子メールでの論文ファイルのやり取りを繰り返して、共著論文Dynkin games via Dirichlet forms and sigular controls of one dimensional diffusionsの最終版が出来上がり、確率制御理論の雑誌に投稿の予定である。この論文はTaksar教授の84年論文を阪大の長井英生教授等による確率ゲーム理論のデイリクレ形式による特徴づけと結合させて発展させたもので、この方面の基本的文献となることを期待している。
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