研究分担者 |
西村 純一 北海道教育大学, 教育学部・札幌校, 助教授 (00025488)
長田 正幸 北海道教育大学, 教育学部・札幌校, 教授 (10107229)
櫻田 邦範 北海道教育大学, 教育学部・札幌校, 教授 (30002463)
小室 直人 北海道教育大学, 教育学部・旭川校, 助教授 (30195862)
長谷川 和泉 北海道教育大学, 教育学部・旭川校, 教授 (50002473)
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研究概要 |
1.行列の平方根に関して Aをn×n複素行列とする時、仮にB^2=Aなるn×n行列がある時、BをAの平方根とよぶ。一般に、行列Aに対して必ずしもAの平方根があるとも限らないしまた、あったとしても一意的には定まらない。本研究では、C.R.Johnson,R.Reamsらとの共同研究で行列のspectrum,数域に条件をつけることによって、その存在と一意性を示した。主な結果は次の通りである。σ(A)でAのspectrum,RHP<RHP>^^^-で複素空間の閉右半平面を表わす。 Theorem LetA∈M_n(C)be such that W(A)∩(-∞,0)=φ.Then there is a unique B∈M_n(C)such that B^2=A with W(B)⊂RHP<RHP>^^^-. 2.数域半径の階数1の行列による近似 スペクトラルノルムでの行列Aからランクkの行列への距離;min_<RankX=k>‖A-X‖=s_<k+1>(A),ただしs_i(A)は、Aの大きい方から並べた特異値((A^*A)^<1/2>の固有値)であることは知られているが、ここでは、数域半径ω(・)による近似を考える。一般の行列に関しては、rank kの行列での近似は難しいが、次の結果が出る。 Theorem AをHermitianとし、σ(A)={λ_1,λ_2,…,λ_k,-λ_<k+1>,…,-λ_n、}で、λ_i【greater than or equal】0,λ_1【greater than or equal】λ_2【greater than or equal】…,【greater than or equal】λ_k【greater than or equal】-λ_<k+1>【greater than or equal】…【greater than or equal】-λ_n,λ_1≠0,λ_n≠0とすると、min_<rankX=1>ω(A-X)=max{(λ_1λ_n)/(λ_1+λ_n),λ_2,λ_<n-1>}. これらの成果はLinear Algebra and Applications等国際的な専門雑誌に出版されたり、掲載されることになっている。
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