研究分担者 |
櫻田 邦範 北海道教育大学, 教育学部・札幌校, 教授 (30002463)
大久保 和義 北海道教育大学, 教育学部・札幌校, 教授 (80113661)
野澤 亮平 札幌医科大学, 医学部, 助教授 (30128748)
阿部 修 北海道教育大学, 教育学部・旭川校, 助教授 (30202659)
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研究概要 |
順序線形空間において集合Aの上界全体U(A)とその極小元全体で定義される一般化上限SupA及び正錘Pの間に、U(A)=SupA+Pが成り立つかは、一般化上限の理論を展開する上で極めて重要である。十分条件の一つとして単調順序完備性が知られていたがそれとは独立な条件として,正錘Pのfaceがすべて有限次元であることが十分条件となっていることを示した。これにより、一般化上限が一価の場合それが通常の上限となることなどいくつかの基本的諸性質が確かめられる。さらに単調順序完備性についても,いくつかの基本的な結果を得ている。一般化上限に関しては,いまだに基本段階における未解決部分が多く今後の課題である。face構造の一方の応用である凸作用素の表現については、これまで未解決だった無限次元空間において、凸作用素のdomainのface構造を用いたある種の条件を満たせば表現の存在が保証できることを示した。それは凸集合のface全体が相対内部を用いたある種の順序構造を持つことという抽象的なものだが、この条件を満たす凸集合は十分に例があり、これまで分かっていたdomainが全空間である場合に比べ大きく一般化できた。凸作用素の凸共役に関する回帰性や下半連続性などに関し、表現を持つ凸作用素に対し成り立つ性質は様々得られてきたが、それらの適用範囲が一段階広がったことになる。この結果については,2000年1月に台湾で開かれたInternatonal Conference on Mathematical Analysis and its Applications 2000において発表した。
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