研究課題/領域番号 |
11640154
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研究機関 | お茶の水女子大学 |
研究代表者 |
渡辺 ヒサ子 お茶の水女子大学, 大学院・人間文化研究科, 教授 (70017193)
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研究分担者 |
前田 ミチヱ お茶の水女子大学, 理学部, 教授 (30017206)
松崎 克彦 お茶の水女子大学, 理学部, 助教授 (80222298)
竹尾 富貴子 お茶の水女子大学, 理学部, 教授 (40109228)
吉田 英信 千葉大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (60009280)
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キーワード | フラクタルな境界 / 2重層ポテンシャル / Whitney分解 / Hausdorff測度 / Besov空間 / Besovノルム / The Littlewoods-Paley theory / 非接 |
研究概要 |
s次元のフラクタルな境界を持つ領域でも、Whitney分解を使って境界関数を領域の内部、外部に拡張することにより、境界関数の2重層ポテンシャルは定義できる。2重層ポテンシャルは領域が上半空間の場合には、Poisson積分の定数倍になるが、上半空間のPoisson積分の境界挙動と同様に、フラクタルな境界を持つ領域で2重層ポテンシャルは境界に「非接」に近づいたとき、極限を持たないかもしれない点の集合の大きさは、境界関数の属するBesov空間の次数に応じた次元のHausdorff測度0となることを証明した。 また、s次元のフラクタルな境界を持つ領域で、境界まで込めた領域でリプシッツ関数で、内部ではなめらかな関数uに対し、uに依存した定数cがあり、u-cの境界上のLpノルム(s次元のHausdorff測度の境界への制限に関して)、または、Besovノルムは、uの傾きの絶対値と境界までの距離の適当なべきとの積の内部における体積積分の定数倍で上から評価できることを、異なった空間の間の極大関数を使うことによって証明した。これを使って、境界関数fの2重層ポテンシャルが非接に近づく極限関数KfのBesovノルムは、fのBesovノルムの定数倍でおさえられること、すなわち、作用素KはBesovノルムに関して有界であることを証明した。 上の証明方法はなめらかではないが、局所的に一定なHausdorff次元の境界を持つ領域で、境界上の関数空間上の作用素が、Lpノルムまたは、Besovノルムに関して有界であることを証明するときに、有用であると思われる。
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