研究概要 |
滑らかさの正則性のない積分核から定義される,曲線に沿ったLittlewood-Paley関数とそれに関係した特異積分に対するLp有界性を示した.ここでLpはLebesgue測度に関してp乗可積分な可測関数のなす空間である.滑らかさの正則性のない積分核から定義されるLittlewood-Paley関数に対しては,(Muckenhouptの)重みつきのLebesgue測度に関するLp空間上で,積分核のサイズに関するある条件のもとでそれらの有界な写像性が証明されているのであるが,重みのない通常のLp空間上では上記の積分核に関する条件を弱めることができることが示され,さらに曲線に沿ったLittlewood-Paley関数とそれに関係した特異積分の場合に拡張できることが示された.積分核に関する条件は,1<p<2の場合と2【less than or equal】2p<∞である場合とで異なったものとなり,前者に対してより強い条件となる.これらはフーリエ変換の点ごとの評価を必要としないものであり,従来の結果の改良となっている.この応用として,曲線に沿ったMarcinkiewicz積分,特異積分(singular integrals associated to the surfaces of revolutions)のLp有界性が示された.その際,曲線に関係した2次元のmaximal functionに対する条件が仮定される.通常のLittlewood-Paley関数とそれに関係した滑らかさの正則性のない斉次核から定義されるCalderon-Zygmund型特異積分に対するLp有界性は曲線に沿ったLittlewood-Paley関数とそれに関係した特異積分に対する結果の直接的な帰結として得られる.(共同研究者:Dashan Fan.)
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