研究課題/領域番号 |
11640165
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研究機関 | 大阪教育大学 |
研究代表者 |
中井 英一 大阪教育大学, 教育学部, 助教授 (60259900)
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研究分担者 |
田中 秀典 大阪教育大学, 教育学部, 助教授 (60192176)
藤井 正俊 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (10030462)
長田 まりゑ 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (80030378)
曽布川 拓也 岡山大学, 教育学部, 助教授 (60252946)
和泉澤 正隆 東海大学, 理学部, 教授 (50108445)
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キーワード | bounded mean oscillation / space of homogeneous type / pointwise multiplier / fractional integral / Riesz potential / Orlicz space / Campanato space / Morrey space |
研究概要 |
1.種々の函数空間上での特異積分作用素やRieszポテンシャルの有界性については、偏微分方程式の研究上でも大切であり、良く調べられている。特に、Rieszポテンシャル(分数べき積分)のL^pからL^qへの有界生はHardy-Littlewood-Sobolevの定理として良く知られている。一般化された分数べき積分を用いると、Hardy-Littlewood-Sobolevの定理を拡張することができる。昨年度と一昨年度はOrlicz空間、弱Orlicz空間、重み付きBMO、Campanato空間、Morrey空間、等でこのHardy-Littlewood-Sobolevの定理の拡張としての結果を得たが、今年度はさらに、Hardy空間を一般化した函数空間を導入し、この空間上で、結果を得た。この結果は、ある条件のもとでHomogeneous型空間にもそのまま適応できる。 2.函数空間自体を変えずにhomogeneous型空間の擬距離を再定義する方法について結果をまとめた。この応用として、次の3点を得た。 (1)函数と函数を各点ごとに掛け算する各点的マルチプライヤー(pointwise multiplier)の理論については、p乗可積分な函数の全体L^P上の場合が良く知られている。昨年と一昨年に、この理論をLorentz空間、Orlicz空間、Morrey空間、BMO空間、Campanato空間等で展開し、まとめてきたが、さらにCampanato空間における別の結果を加えることができた。 (2)偏微分方程式論で用いられるKohn Laplacian等の各種の作用素について、正規型のHomogeneous型空間上で知られている結果が、一般のHomogeneous型空間上でも成り立つことが得られた。 (3)分数べき積分、および、分数べき微分について、正規型のHomogeneous型空間上で知られている結果が、一般のHomogeneous型空間上でも成り立つことが得られた。 3.研究分担者、研究協力者の援助のもと、実解析学の研究集会(函数空間論、特異積分作用素、補間空間論、確率論などを含む)を開催し、結果を発表するとともに、多くの研究者の意見を得て、成果をまとめることができた。
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