研究課題/領域番号 |
11640169
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
柳 研二郎 山口大学, 工学部, 教授 (90108267)
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研究分担者 |
柏木 孝夫 山口大学, 工学部, 教授 (80035162)
栗山 憲 山口大学, 工学部, 教授 (10116717)
松野 好雅 山口大学, 工学部, 教授 (30190490)
柳原 宏 山口大学, 工学部, 助教授 (30200538)
岡田 真理 山口大学, 工学部, 助教授 (40201389)
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キーワード | 情報理論 / ガウス型通信路 / 容量 / フィードバック / ガウス型雑音 / 上界 / 平均電力制限 / シャノン理論 |
研究概要 |
情報数理に関連する分野で中心的な位置を占めるものは1948年にC.E.Shannonによって創設され、飛躍的な発展をとげて現在に至っている通信における数学的理論であるといっても過言ではない.この研究ではガウス型の雑音が加法的に加わる場合について、その性質を明らかにすることを目的の一つとしている.今までにフィードバックをもつ離散時間ガウス型通信路において容量は平均電力制限の下で入力情報源と出力情報源との間の相互情報量の上限で定義されることがわかっている.フィードバックをもたない場合の容量は雑音の共分散作用素の固有値と平均電力との間の関係を用いて正確に表現されることはすでにわかっていることである.ところがフィードバックをもつ場合の容量は今まで数多くの研究者によって研究されてきているが、まだ得られていないのが現状である.成果としては次の4点である. 1.フィードバックをもつ場合の容量そのものが満たすある不等式を導き、それを用いて今までに知られている容量の上界の中でもっとも優れた結果を得た. 2.ブロック型ホワイト雑音をもつ場合には電力制限がそれほど大きくないときには最良の上界が得られた. 3.ある種の函数が作用素凸函数であることを示し、必ずしも独立でない2つのガウス型雑音が混合的に加わる場合の容量がフィードバックをもたないときには凸性を満たすことがわかった. 4.フィードバックをもつときには凸性より少し弱い不等式が成り立つことを示した. 今後の課題としてはどのような場合にフィードバックをもつ場合の容量が凸性をもつかを詳細に調べることである.さらに関連して混合型通信路がフィードバックをもつ場合にその容量が満たすほかの不等式を求め、できればCoverのConjectureを解く手がかりにしたい.
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