研究課題/領域番号 |
11640171
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
国田 寛 九州大学, 大学院・数理学研究科, 教授 (30022552)
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研究分担者 |
安田 公美 九州大学, 大学院・数理学研究科, 助手 (40284484)
杉田 洋 九州大学, 大学院・数理学研究科, 助教授 (50192125)
谷口 説男 九州大学, 大学院・数理学研究科, 助教授 (70155208)
深井 康成 九州大学, 大学院・数理学研究科, 助手 (00311837)
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キーワード | 確率微分方程式 / レビー過程 / マリアバン解析 / ストカスティック・フロー / p-進体 / ランダム・ウオーク |
研究概要 |
本年度は飛躍のある確率微分方程式に重点を置いて研究を行った。まずベクトル場を値にもつ飛躍のあるセミマルチンゲールによって統御される標準型(canonical)確率微分方程式を考察し、解が微分同型の流れ(Stochastic f1ow)を定義する事を明らかにした。 (兵庫教育大・藤原司との共同研究) 次にその特殊な場合として、有限次元レビー過程と有限個のベクトル場によって統御される確率微分方程式をとりあげ、解の分布の密度関数の存在及び滑らかさについて研究した。ブラウン運動に基づく連続な確率微分方程式の解の分布の密度関数の存在及び滑らかさについてはMalliavin演算を用いた詳細な研究がある。特に係数がHormanderの準楕円性条件を満たすとき、分布は無限回微分可能な密度関数をもつことがMalliavin Kusuoka一Stroockなどにより1980年代初めに純確率論的に証明された。本研究では、レビー過程に基づく飛躍のある確率微分方程式についても類似の結果が得られる事を証明した。 また関連する問題として、無限次元空間上の確率解析、確率数値解析、ランダムウオークの漸近解析、p-進体上の加法過程の研究などに取り組み、多くの成果を挙げることが出来た。
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