研究課題/領域番号 |
11640197
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
剣持 信幸 千葉大学, 教育学部, 教授 (00033887)
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研究分担者 |
大谷 光春 早稲田大学, 理工学部, 教授 (30119656)
鵜沢 正勝 千葉大学, 教育学部, 教授 (80009026)
蔵野 正美 千葉大学, 教育学部, 教授 (70029487)
角谷 敦 広島修道大学, 経済科学部, 助教授
愛木 豊彦 岐阜大学, 教育学部, 助教授 (90231745)
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キーワード | 相転移 / 劣微分作用素 / ステファン問題 / 自由境界問題 / 非線形発展方程式 |
研究概要 |
我々の研究グループは、環境問題・生態系の力学・破壊のメカニズム・新物質における相転移・経済流通問題等の様々な非線形現象のモデリングや、それを記述するために必要な非線形作用素論の開発に取り組んだ。 とりわけ、2成分混合物における相分離現象の数学モデルは、同グルーブの研究により、ヒルベルト空間における劣微分作用素により支配される非線形発展方程式で記述されることが示され、相分離現象の力学系の安定性等が数学理論として展開され始めた。 本年度の主な研究成果は次の通りである。 1.液体・固体相転移現象で、界面エネルギーか有界変動汎関数で表されるとして、そのモデリングをした。さらに、このモデルで、空間1次元の定常解の構造を明らかにした。 2.液体・固体相転移の上記のモデルにおいて、相の成長と消滅についての数値シミュレーションを行った。 3.従来より本質的に広い空間で、相分離現象の力学系を捉え、そこで系のwell-posednessを証明した。 さらに、秩序・無秩序構造を考慮したより複雑な相分離モデルが提案されたが、この取り組みには、一層の数学的道具の開発が必要であり、次年度の課題と考えている。
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