研究課題/領域番号 |
11640206
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
深貝 暢良 徳島大学, 工学部, 助教授 (90175563)
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研究分担者 |
伊藤 正幸 徳島大学, 総合科学部, 教授 (70136034)
成川 公昭 鳴門教育大学, 教授 (60116639)
内藤 学 愛媛大学, 理学部, 教授 (00106791)
香田 温人 徳島大学, 工学部, 助教授 (50116810)
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キーワード | 非線形 / 楕円型 / 微分方程式 / 定性理論 / 準線形 / 弱解 / 分岐 / 固有値問題 |
研究概要 |
1.準線形楕円型微分方程式のDirichlet境界値問題を考察し、方程式の非線形項の原点と無限遠における適切な漸近オーダーを指定するときに、少なくとも2つ正値解を有することを示した。これは非線形部分が劣線形項と優線形項の和として与えられた半線形楕円型方程式についてAmbrosetti,Brezis and Ceramiが行なった議論を、準線形の方程式にまで拡張したものである。 2.半線形放物型偏微分方程式の解のブロウアップ条件は定常問題の解を用いて初期値について与えられることが知られている。ここでは定常問題のsuper-solution,sub-solutionを用いた条件に拡張した新しい判定条件を示した。 3.常微分方程式の定性的な問題も扱った。(1)任意の非線形項をもつ高階常微分方程式を考察し、Kiguradzeクラスと呼ばれている正値解のクラスの解が存在するための必要十分条件を得た。(2)4次元Emden-Fowler型常微分方程式系に対して、非振動解(そのすべての成分が終局的に0にならないもの)の無限遠点での漸近挙動を詳しく論じ、或る特別な漸近挙動をする非振動解が存在するための必要十分条件および非振動解が存在しないための必要十分条件を樹立した。(3)half-linearと呼ばれている非線形常微分方程式に対して、正則固有値問題を考察し、可算固有値列の一意存在性と、n番目の固有値に属する固有関数は考察している有限閉区間の内部に丁度n個の零点をもつことを明らかにし、Sturm-Liouville線形正則固有値問題の完全な拡張を得た。
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