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2000 年度 実績報告書

外部領域における波動方程式の解の漸近挙動

研究課題

研究課題/領域番号 11640213
研究機関東海大学

研究代表者

松山 登喜夫  東海大学, 理学部, 助教授 (70249712)

研究分担者 赤松 豊博  東海大学, 理学部, 教授 (00112772)
キーワード外部領域 / 波動方程式 / 摩擦項 / エネルギー非減衰 / 局所エネルギー減衰
研究概要

平成12年度における研究で、著者らは外部領域における波動方程式の解の非減衰と局所エネルギー減衰に関していくつかの重要な知見を得たことを報告する。
有界領域における非線型摩擦項を持つ波動方程式の解の挙動に関してはこれまで様々な研究がなされている。また、非線型項を有する全空間の問題については、約20年前から解の時間大域解の存在や有限時間の解の爆発問題など多くの研究がなされている。全空間では解の表示が昔から知られており、非線型項があっても方程式を積分方程式に直すことにより解表示の性質がうまく利用できる点で、この種の問題はある程度扱いやすいと著者は考えている。しかし、外部領域では波動方程式の解の具体的な表示が得られておらず全空間の問題と比べればかなり難しいと著者は考えている。今年度の研究で著者は、非線型摩擦項を有する外部領域における波動方程式の時間大域的古典解の存在を、重み付きエネルギー法を用いて導きさらに解のエネルギーが一般には減衰しないことも証明した。これらの議論で本質的な点は、摩擦項を方程式の摂動項とみなして議論しているところにある。特に、領域が全空間の場合、局所エネルギーが減衰することも解明された。その減衰の速さは、摩擦項にある係数の減衰の速さによって決定されている。この議論は、領域が全空間であるがゆえの解の具体的表示を用いてなされており、領域が一般の外部領域の場合は未だに解明されていない。これらの結果は現在論文としてまとめており、いくつかの全国の大学のセミナーでも講演した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] R.Ikehata and T.Matsuyama: "Remarks on the behaviour of solutions to the linear heat and wave equations in unbounded domains"Proceedings of the School of Science of Tokai University. Vol.36. 1-13 (2001)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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