• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2000 年度 実績報告書

3次元輻射輸送によるクェーサー吸収線系の研究

研究課題

研究課題/領域番号 11640225
研究機関筑波大学

研究代表者

梅村 雅之  筑波大学, 物理学系・(計算物理学研究センター), 助教授 (70183754)

研究分担者 中本 泰史  筑波大学, 物理学系・(計算物理学研究センター), 助手 (60261757)
キーワード宇宙論 / クェーサー / 輻射輸送 / 銀河形成 / 宇宙再電離 / 宇宙密度ゆらぎ / ライマン・アルファ吸収線 / 流体力学
研究概要

3次元空間内での電離光子の輻射輸送を解くスキームを開発し,高赤方偏移宇宙において宇宙が再電離されていく様子をシミュレーションした。この計算よって得られた電離構造から,吸収線のVoigtプロファイルを仮定し,Lyα吸収線,並びにHα吸収線を生成した。Lyα吸収線系を,観測されているContinuum depressionと比較することにより,宇宙再電離の時期がz=6〜10であることを明らかにした。また,準解析的手法による密度場生成によって吸収線スペクトルを作り出し,その統計的性質を観測と比較することによって宇宙モデルに対する制限を与えるための手法を確立した。シミュレートされた吸収線系から,プロファイルを考慮した粗視化と特異速度場の補正を施すことにより,密度場の復元を行った。この1次元密度場をフーリエ変換することにより,3次元密度揺らぎのパワースペクトルを決定した。このパワースペクトルを仮定された宇宙モデルから予言されるパワースペクトルと比較することにより,宇宙背景放射では決定できないような,およそ1Mpcまでの小スケールまで密度揺らぎの決定を行うことができることが明らかになった。また,波長分解能数万の高分散分光観測のデータに対し,この手法を適用することで,宇宙モデルに対する制限を与えることができた。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] T.Kitayama: "Radiation-Hydrodynamical Collapse of Pregalactic Clouds within Ultraviolet Background"Mon.Not.Roy.Astron.Soc.Letters.. 315. L1-L7 (2000)

  • [文献書誌] H.Susa: "Formation of Primordial Galaxies under Ultraviolet Background Radiation"Astrophysical Journal. 537. 578-588 (2000)

  • [文献書誌] H.Susa: "UV Background-Induced Bifurcation of the Galactic Morphology"Mon.Not.Roy.Astron.Soc.Letters.. 316. L17-L20 (2000)

  • [文献書誌] A.Yonehara: "An X-ray Microlensing Test of AU-Scale Quasar Disk Structure"Advances in Space Research. 25. 493-496 (2000)

  • [文献書誌] T.Nakamoto: "the Effects of Radiative Transfer on the Reionization of an Inhomogenous Universe"Mon.Not.Roy.Astron.Soc.. 321. 593-600 (2001)

  • [文献書誌] F.Nakamura: "On the Initial Mass Function of Population III Stars"Astrophysical Journal. 548. 19-31 (2001)

URL: 

公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi