本年度は以下の2点について研究成果が得られた: (]SY.apprxeq.l500k 及びn┣d2col┫d2(〕sy.apprxeq.1-3×10^<20>/cm^2の水によるスペクトルと良く一致するが、光球モデルでは全く説明できず、その起源は光球外に求めなければならないことを示した。このように、光球外に水が多量に存在することは、若い星団のみならず一般星野の早期M型超巨星(さらにおそらく巨星や主系列星にも)に共通する一般的現象であり、これらの星の外層構造を全面的に見直す必要があることが明らかとなった。 褐色矮星大気におけるダスト形成:赤色超巨星に比べてM型矮星や褐色矮星などの低質量星における分子・ダストの存在形態は著しく異なることは観測からも明らかにされているが、その原因を究明するため褐色矮星の最近の観測データを検討した。その結果、褐色矮星のようにほぼ静水圧平衡にある大気にダストが定常的に存在するのは、これらのダストが微小であるため十分成長できず不安定でガスと詳細平衡にあると考えなければならないが、このような条件を満たすには大気下層部の比較的温かい領域でのダストが形成され、上層部ではダストはガスから分離・沈澱し冷たい分子ガスが支配的であるような複合モデルを考えることが有効であることを示した。
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