これまでデータを解析してきたコンピュータがこわれ使えなくなったため、データを新しいコンピュータに移設するため、エクサバイト・テープドライブを購入し、データ解析の環境を整備した。これを用いた解析により、以下の結果が得られた。 1 フィルム上で検出された約6000個の銀河の測定位置を比較し、同一天体で隣の天域上で検出された天体で、2重にカウントされているケースをチェックし、カタログを完成させた。 2 スペクトルが得られた約3000個の銀河についても、同様のチェックを行い、2回以上速度が測定された天体について、相互比較をおこない、測定エラーが100km/sと予想通りの精度であることを確認した。 3 10数例の銀河については、数千km/s以上の差異があり、いずれかがスプーリアスのライン検出・測定であったと思われる。これらについては再検討を要する。 4 へびつかい座超銀河団からヘラクレス座超銀河団へのウオール構造の存在を検証した。 5 これらの成果を、平成12年2月メキシコのグアナホアト大学で開かれた研究会で発表し、また多くの研究者と交流し、今後の研究方針を立てる上でおおきく役だった。
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