研究概要 |
2002年7月にファーストライトを迎えたすばる望遠鏡の可視高分散分光器(HDS)の試験観測に参加し,データ解析法の開発,分光器の性能試験等に貢献した。試験観測初期に観測された明るいHg-Mn星の組成解析を行い,いつくかの新知見を得た。本研究の課題である金属欠乏星の観測には,試験観測の終了(2002年春)まで参加し,多数のデータを得た。それらの解析は大部分終了し,結果の論文(複数)は2003年中に出版の予定である。 2001年と2002年には,すばる望遠鏡の共同利用時間を得,惑星が検出された恒星計37個の高SN比のスペクトル観測を行って,化学組織の解析を行った。その結果,惑星をもつ星は全体として金属量が太陽に比べて過剰であることを確認した。また,37個のうち少なくとも3個の星については,その恒星が主系列に達した後で,惑星物質が降着したことを示す兆候を見出した。
|