研究課題/領域番号 |
11640241
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研究機関 | 国立天文台 |
研究代表者 |
市川 伸一 国立天文台, 天文学データ解析計算センター, 助教授 (80211738)
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研究分担者 |
吉田 道利 国立天文台, 岡山天体物理観測所, 助手 (90270446)
富田 晃彦 和歌山大学, 教育学部, 助教授 (20294291)
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キーワード | 光学赤外線天文学 / データ解析 / 天体画像処理 / IRAF / CCDデータ |
研究概要 |
本研究では、年々大規模になってきている観測データを迅速に解析して必要な天文情報に集約し、いち早く天文学の成果をあげていくことを目的として、ハードウエア/ソフトウエアの両面にわたって高速なデータ解析を実現するための基本的な手法や環境について系統的に研究を行った。 平成12年度は前年度の予備的な実験を発展させ、光学赤外線天文学のデータ解析で最も一般的に用いられているデータ解析ソフトウエアIRAF(米国国立光学天文台開発)を使用したCCDデータの一次処理の速度に関して実験を行った。その結果、データの入出力が頻繁である一次処理においては、磁気ディスクの構成、バスの速度・本数、メモリー実装量などによって処理速度が大幅に異なることがわかった。また、同時処理プロセス数の多寡がシステム構成を定める際に重要な要素であることもわかった。 さらに、ハッブル宇宙望遠鏡(HST)アーカイブデータ、スローンデジタルスカイサーベイ(SDSS)観測データ、岡山天体物理観測所188cm望遠鏡観測データ、すばる望遠鏡観測データ、などの各種観測データについて高速処理のための問題点や課題の調査検討を行った。それに加えて、解析作業の効率を高めるための画像ブラウザ、解析の補助支援ツールとしてのカタログデータの検討や開発も進めた。さらに、今後のデータ解析の方向性や問題点課題について、関連研究者と広範囲にわたった議論を行った。
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