研究概要 |
今年度の研究進展状況としては以下の2つに集約できる。 1)観測装置FOCASによる多天体分光観測の実現 光学域での撮像観測、分光観測を行う予定の観測装置FOCASの立ち上げを終えて各種の改良、最適化、性能評価を行った。特に一時にたくさんの天体のスペクトルを得ることができるマルチスリットによる多天体分光観測を確立した。 2)すばるディープフィールドの可視光多色撮像観測 すばる近赤外撮像観測装置CISCOを用いて約2分角の領域をJ,Kバンドで24等級までの撮像観測を前年度に行った。今年度はこの領域を可視域の、B,R,IバンドでFOCASを用いて撮像観測を行った。これにより、5バンドの撮像データが得られたので、撮像赤方偏移決定法などにより各天体(ほとんどが銀河)の赤方偏移についての情報を得るなどして、各種の統計量を現在導出しているところである。この結果を基に次の多天体分光観測のターゲットを定める予定である。
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