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2000 年度 実績報告書

CPの破れとバリオン数生成

研究課題

研究課題/領域番号 11640254
研究機関東京大学

研究代表者

荒船 次郎  東京大学, 宇宙線研究所, 教授 (80013415)

キーワードCP / バリオン数 / F-Ball / Q-Ball / ダークマター / バリオン数分離
研究概要

宇宙のバリオン数の起源として、非トポロジー的ソリトンが大きな役割を果たしたとする見方がある。一つは超高エネルギーで「バリオン数非保存」が強く現れると仮定する「Affleck-Dine機構」によるバリオン数生成模型において生成を避けることの出来ない"Q-ball"というソリトンであり、もう一つはバリオン数生成をバリオン数非保存ではなく「バリオン数分離」という新機構で説明しようとする模型、とくに、Halperin等が導入したB-shellという"Fermi Ball"の一種としてソリトンである。
我々は、まず過去の他目的で行われた諸実験を再分析し、その観測的な上限から、Fermi ballとQ-ballの満たすべき条件を求めた。その結果、Q-ballについてはQ<10^<22>の領域がほぼ排除されることが判り、Affleck-Dine機構には厳しい制限を与えた。
次に、Fermi-ballについてはM<10^8GeVまたは、M>10^<29>GeVという厳しい制限を得た。この制限の下で宇宙初期の熱浴の影響を検討した結果、Fermi-ballについてMorriの導入したクーロン斥力による安定化の条件が、プラズマのデバイ遮蔽のため成立困難になること、従って、観測で許される質量のFermi-ballが安定に存在して残るためには何らかの新しい機構が必要であることが判った。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 荒船次郎,吉田琢史,小暮兼三,中村正吾: "Experimental bounds on masses and fluxes of nontopological solitons"Physical Review D. 62・(10). 105013-1-105013-11 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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