研究課題/領域番号 |
11640289
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研究機関 | 東邦大学 |
研究代表者 |
桂川 秀嗣 東邦大学, 理学部, 教授 (70130359)
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研究分担者 |
金 衛国 東邦大学, 理学部, 助教授 (20277346)
箕輪 達哉 東邦大学, 理学部, 助教授 (10181968)
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キーワード | レーザー冷却 / レーザーRF二重共鳴分光 / 超微細相互作用 / 原子核モーメント |
研究概要 |
本研究では、まずレーザー冷却法を用いて、超低速度(約10cm/s)の原子線を作り、これを用いてレーザーRF二重共鳴分光法によって超高分解能・超高精度のレーザー分光を実現することを目的とする。今年度は、実験の準備と予備実験を行った。 まず、レーザー冷却における原子線速度の測定に必要な外部共振器型波長可変半導体レーザーを設計・製作した。そのレーザーの特性を調べ、線幅の1MHz以下、波長可変領域の12nmという特性が得られた。そして、Rbのレーザー冷却のテスト実験を行った。Rb原子線を生成し、高分解能分光の実験を行った。Rbのスペクトルを観測し、レーザー冷却の予備実験として、レーザー冷却用のピークやレーザー周波数などの条件を決めた。さらに、Rbのレーザー冷却を行い、Doppler効果を用いて、レーザー冷却による減速された原子のDopplerシフトを測定した。そのDopplerシフトを用いて、Rb原子が通常の速度から約70m/sまで減速されたことが分かり、レーザー冷却による原子線の減速に成功した。 今年度の科研費で、市販の外部共振器型波長可変半導体レーザーを購入した。このレーザーを用いて、今度は、本格的なレーザー冷却の実験、そしてレーザーRF二重共鳴分光によって超高分解能・超高精度のレーザー分光を行う。
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