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2000 年度 実績報告書

2段電子サイクロトロン共鳴型イオン源による短寿命 イオン価数増殖システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 11640302
研究機関高エネルギー加速器研究機構

研究代表者

鄭 淳讚  高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助手 (00262105)

研究分担者 北川 敦志  放射線医学総合研究所, 主任研究官 (40280739)
東條 栄喜  高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助手 (10092280)
キーワードECRイオン源 / チャージブリーダー / 外部入射 / 減速 / ECRプラズマ / 価数増殖効率
研究概要

本研究は2台の電子サイクロトロン共鳴型(ECR)イオン源を2段に繋ぎ、初段ECRイオン源で生成した1価イオンを後段ECRイオン源に入射し、多価イオンとして引き出すことを目的にした。
そのため、まずはイオン光学計算コードを用いて、1価イオンを充分なエネルギーまで減速させるための減速イオン光学系を検討し、減速系の設計・製作を行った。同時に、ECRプラズマイオンとの衝突による外部入射イオンの最終的な減速過程を記述できるプログラムを開発し、ECRプラズマ中に入射されたイオンの挙動を理解することができた。それに基づいて、実際にイオンをECRプラズマにアルゴン1価イオンを打ち込む実験を行い、16%程度の価数増殖効率が得られた。A/q〜7近傍の5,6価イオンへの変換効率は2%程度であった。この値は、本研究で価数増殖イオン源(チャージブリーダー)として転用した永久磁石のみからなる小型ECRイオン源の制限、特に、小さいプラズマ体積(Φ32mm×100mm;0.08L)によることであると思われる。しかしながら、入射イオンを強度数μAまで入射してもイオン源として安定に働くことが確認でき、チャージブリーダーとしてのECRイオン源は短寿命核ビーム施設のみならず、通常の多価イオンECRイオン源をタンデム型に直結することで、より多価イオンを大強度で供給できる新たな可能性を秘めていると思われる。その他、本研究で採用した、外部入射イオンの段階的な減速方式では、減速電極最終段とイオン源プラズマとの電位差が、通常のECRイオン源で多価イオンの強度を向上させるためにECRプラズマ近傍に導入するバイアスプローブに印加する電位と同程度であるため、多価イオン生成に有利であることが見出された。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] E.Tojyo et al.: "Beam extraction from a compact Ku-band electron cyclotron Resonance ion source with double resonance modes"Review of Scientific Instruments. 71. 1110-1112 (2000)

  • [文献書誌] M.Oyaizu et al.: "Design of a small electron cyclotron Resonance Ion source with partially pulsed magnetic field"Review of Scientific Instruments. 71. 1113-1115 (2000)

  • [文献書誌] S.C.Jeong et al.: "Ion source development for isotope separator on-line based radioactive nudear beam facility at KEK-Tanashi"Review of Scientific Instruments. 71. 764-766 (2000)

  • [文献書誌] S.C.Jeong et al.: "Target-Ion source system for RNB facility at KEK-Tanashi"Nuclear Physics.A.. (印刷中).

  • [文献書誌] S.C.Jeong et al.: "Proceedings of the workshop on the compact ECR ion source for highly charged ions with high efficiency"High Energy Accelerator Research Organization. 147 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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