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2000 年度 実績報告書

非フェルミ液体状態を示す重い電子系物質のドハース・ファンアルフェン効果

研究課題

研究課題/領域番号 11640356
研究機関富山県立大学

研究代表者

前沢 邦彦  富山県立大学, 工学部, 教授 (90099408)

研究分担者 福原 忠  富山県立大学, 工学部, 講師 (40238506)
キーワード非フェルミ液体 / CeNi_2Ge_2 / 重い電子 / ドハース・ファンアルフェン効果 / エレクトロトランスポート法 / 超伝導
研究概要

本研究の目的は、「非フェルミ液体」的振る舞いを示す典型物質であるCeNi2Ge2のフェルミ面を、ドハース・ファンアルフェン(dHvA)効果の測定により実験的に決めること、そのために必要な純良な単結晶を作成することである。また参照物質として、LaNi2Ge2,CePd2Ge2についても、結晶育成とdHvA効果の測定を試みた。また、CeNi2Ge2における磁気相関および超伝導相の存在を調べるための実験を行った。
CeNi2Ge2の結晶育成:単結晶育成は、テトラアーク溶解によるチョコラルスキー法によって行った。(1)原材料となるCeを予めエレクトロトランスポート法(SSE)によって純良化すること、(2)引き上げられた単結晶に対してさらにSSEを行うこと、(3)C軸方向を成長方向とするように種結晶を使って引き上げることにより、ネッキング部分から20mmまでの部分に、残留抵抗値が低く、かつサブグレインやモザイク構造のない完全性の高い結晶が得られる。
dHvA効果の測定:LaNi2Ge2については、dHvA効果の測定が完了し、バンド計算の結果とのほぼ完全な対応が得られた。CeNi2Ge2については、なおdHvA効果の観測に成功していない。これは、純良試料作製方法が明らかになってきたものの、なお十分純良な試料による測定ができていない事によると考えている。
CeNi2Ge2の超伝導と磁気相関:圧力下での電気抵抗の測定を行い、常圧および2-5GPaの圧力下、300mK以下の温度領域で、超伝導相の存在が明らかになった。また、単結晶試料を用いた中性子非弾性散乱の実験から、30K以下の温度において反強磁性相関が存在することを明らかにした。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] K.Maezawa et.al.: "de Haas-van Alphen effect in LaNi2Ge2"Physica B. 259-261. 1091-1093 (1999)

  • [文献書誌] D.Braithwaite et.al.: "Superconductive, upper critical field and normal state resistivity in CeNi2Ge2 under pressure"J.Phys.: Condensed Matter. 12. 1339-1349 (2000)

  • [文献書誌] T.Fukuhara et.al.: "Antiferromagnetism in Ce(Nil-xPdx)2Ge2 single crystals near magnetic instability"Physica B. 281-282. 353-355 (2000)

  • [文献書誌] B.Fak et.al.: "Magnetic correlations in single-crystalline CeNi2Ge2"J.Phys.: Condensed Matter. 12. 5423-5435 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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