研究概要 |
密度汎関数理論における局所密度近似(LDA)を越える方法として、LDA+U法およびGW近似についてプログラムコードを完成した。またLDAの枠内で大きな系を対象として第一原分子動力学およびそのオーダーNアルゴリズムを構成した。以下具体的な研究対象とした系を箇条書きにする。 LDA+U法:種々の遷移金属酸化物系の軌道・スピン・電荷秩序を調べた。 (1)Mnペロブスカイト系Nd_<1-x> Sr_x MnO_3における軌道およびスピン秩序 (2)Mnペロブスカイト系La_<7/8> Sr_1 1/8MnO_3における軌道秩序とホールストライプ秩序 (3)Niペロブスカイト系NaNiOおよびYNiOにおけるスピンおよび電荷秩序GW法 GW法:GW法の計算効率を向上させる種々の方法を開発し、以下の物質系に応用した。MnO, NiOなど反強磁性遷移金属酸化物において従来からGW近似が良い結果を与えないといわれているが、その原因を明らかにした。 (1)Siなど半導体 (2)Ni, Fe, Cuなど3d金属 (3)MgO, CaOなどの酸化物絶縁体よびTiO, VOなどの酸化物金属 (4)Mn0, NiOなどの反強磁性酸化物絶縁体 第一原理分子動力学法: (1)NaSnの金属-半導体転移とイオンダイナミックス (2)Si中の転移と塑性 オーダーN法:オーダーN法の新しいアルゴリズムを構成した。 (1)半導体中のワニエ状態とオーダーNアルゴリズム (2)Siにおける亀裂伝播
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