• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1999 年度 実績報告書

相互作用電子系でのアンダーソン転移

研究課題

研究課題/領域番号 11640381
研究機関上智大学

研究代表者

大槻 東巳  上智大学, 理工学部, 助教授 (50201976)

研究分担者 河原林 透  東邦大学, 理学部, 講師 (90251488)
キーワードアンダーソン転移 / スケーリング / ランダム磁場 / クーロンギャップ / simulated annealing
研究概要

本研究のテーマは相互作用系でのアンダーソン転移を調べることにある。この難問に取り組むにあたり、本年度は以下の研究を行った。
1)相互作用のない系でのアンダーソン転移におけるスケーリング補正について調べた。これによりスケーリング補正がシステマティックに扱えることを実証した。これは今後、相互作用の強い系でのアンダーソン転移を扱う際にも、有益な知見をもたらすと思われる。
2)磁場が空間的にランダムに分布している系でのアンダーソン転移を調べた。このランダムな磁場は、複合フェルミオンにおける電子密度の揺らぎと解釈することが可能であり、本研究テーマと密接なつながりがある。今年度は磁場の静的な揺らぎのみを考えたが、今後はこれが動的に揺らいでいる場合を考察する予定である。
3)ランダムな系に相互作用が入った場合、フェルミ・エネルギーでの1粒子状態密度が消失する。これはクーロン・ギャップと呼ばれている。今年度は、1次元の古典的な相互作用電子系を考え、simulated anealing法で(準)安定状態をもとめ、それに対する1粒子励起エネルギーを計算した。これより状態密度の消失を確かめた。特に境界条件にこの振る舞いがよらないことを示した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] K.Slevin & T.Ohtsuki: "Corrections to Scaling at the Anderson Transition"Phys.Rev.Lett.. 82. 382-385 (1999)

  • [文献書誌] A.Kaneko & T.Ohtsuki: "3D Quantum Percolation studied by Level Statistics"J.Phys.Soc.Jpn. 68. 1488-1491 (1999)

  • [文献書誌] T.Kawarabayashi,B.Kramer & T.Ohtsuki: "Numerical study on Anderson Transitions in 3D"Annalen der Physi k. 8. 487-496 (1999)

  • [文献書誌] T.Ohtsuki,K.Slevin & T.Kawarabayashi: "Review of Recent Progress on numerical"Annalen der Physi k. 8. 655-664 (1999)

URL: 

公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi