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2000 年度 実績報告書

平行磁場と永久磁石による無定位回転振り子と,磁気バネを使った地動検出器の開発

研究課題

研究課題/領域番号 11640405
研究機関東京大学

研究代表者

大竹 雄次  東京大学, 地震研究所, 助手 (60282729)

研究分担者 門脇 俊之  株式会社, 出雲電機工業, 代表取締役(研究職兼任)
キーワード地震計 / 回転型無定位振り子 / 磁気バネ / 電磁石 / ソレノイドコイル / 高感度 / 広帯域
研究概要

本研究では、本年度に以下のことを行った。1)平成11年度中に設計が終了していた回転型振り子と磁気バネを使った振動検出の試作器を製作し,実験室での評価試験を行った。結果は,地震計の検出周波数帯域や感度の指標になる振り子の自然周期が10秒以上であることを確認した.既存の広帯域・高感度地震計の自然周期は10から20秒程度であり,本試作器はそれらに匹敵する性能を有している.2)本検出器をサーボ型にする為のフィードバック回路の設計・製作も行った。試作器に付けられている静電容量型変位センサとフィードバックコイルをこの回路で接続し,本検出器がサーボ型地震計として動作することを確認した.しかしながら現状では最適パラメータでは無いので,今後に検討の余地を残している.3)永久棒磁石を軸で支えた回転型の無定位振り子の場合、それに作用する磁場の均一性が重要である。試作器により磁場測定を行い10^<-3>の均一性を確認した.しかし既に検出器が高感度になっているが故に,この10^<-3>の均一性が問題となっている.回転振り子が水平のとき以外では,この不均一性により振り子には余分な上に向かう回転モーメントが働き,我々が必要であるほぼ無定位の状態でない.そして長周期化の邪魔になっている.この為に,より高い均一性を得て更に無定位に近くすべく磁極の構造を変更中である.4)回転型振り子では軸を支えるヒンジの金属が重要である。試作器では燐青銅を使用したが,弾性定数の温度変動の大きいことが判った.その為,ヒンジに使用できるバネ常数の温度係数が小さい恒弾性金属(ハイテリンバー等)を入手し,現在置き換え中でである。5)試作器に付属する磁気バネで,振り子の自然周期を長くしたり短くしたりできた.その値は理論計算による値と調和的である.以上の評価から,回転振り子が原理的に動作することが確認され,長周期で安定化させる改善点も見いだせた.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Yuji Otake: "Development of a horizontal component seismometer using magnetic spring"Review of Scientific Instruments. Vol71・No,12. 4576-4581 (2000)

  • [文献書誌] 大竹雄次: "磁気バネと永久磁石の磁気浮上を使用した地動検出器の開発の現状"精密地球計測技術に基づく長周期地球ダイナミクスの解明に関する研究集会集録. (印刷中). (2001)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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