本研究は、極運動による重力変化を通して地球の長周期の応答特性について調べることを目的としている.今年度は、(1)以前使ったデータより長いデータでの解析、また他の観測点(具体的には江刺とキャンベラのデータ)との比較、(2)解析方法の改良(年周とChandler成分との干渉を下げる、データに含まれるステップの再評価を考慮した解析モデル)、(3)海面変動による長周期重力変化(特に年周重力変化)の見積、(4)海面変動における温度ステリックの影響の評価法の研究と見積、を行った。 その結果、年周重力変化については振幅については0.1μGal、位相については10°程度の差で現在使用可能なデータを使った物理モデルで観測値が再現できることが示された。 上記研究成果は、Physics of the Earth and Planetary Interiors に投稿中で(投稿番号:DGR435/TF)、現在査読の段階にある.
|