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2000 年度 実績報告書

伊豆弧火山岩の島弧横断方向の化学組成変化とスラブ・マントル間の物質移動の研究

研究課題

研究課題/領域番号 11640476
研究機関静岡大学

研究代表者

石川 剛志  静岡大学, 理学部, 講師 (30270979)

キーワード伊豆 / 火山岩 / 沈み込み帯 / 島弧 / 化学組成 / 微量元素 / 地球化学
研究概要

1.試料の採集
平成11年度までに採集した火山岩の産地は沈み込むスラブの深さ150km〜210kmをカバーしているが,スラブ深度200km以上の地域の試料が不足していた。そこで,今年度は井田,達磨火山(スラブ深度ともに約200km)の玄武岩および安山岩11試料を採集した。これで当初から予定されていた試料採集はすべて終了した。採集された試料は計165個である。
2.主成分元素,微量元素の分析
顕微鏡観察により比較的未分化で新鮮であると認められた60試料について,蛍光X線分析法を用いた主成分元素の分析,グラファイト炉原子吸光法を用いたBa,Rb,Sr,Pb,Be,Liの分析,ICP発光法を用いたB,Nb,Zr,Yの分析を行い,これらの分析を終了した。これらの元素については比較のため,千島弧,カムチャッカ弧の試料についても分析を行った。また,平成11年度に導入したイオンクロマトグラフを用いた希土類元素の分析法をほぼ完成させた。
3.予察的な結果
伊豆弧火山岩のB/Nb,Pb/Nb,Ba/Nbにはいずれも,海溝側ほどそれらの比が高く,スラブ深度が増大するにしたがって連続的に減少するという明瞭な島弧横断方向の変化が見られる。一方,Rb/Nb,K/Nb,Be/Nb,Li/Zrには,明瞭な島弧横断方向の変化が認められない。これらの傾向は,千島弧,カムチャッカ弧で見られるものと非常に類似している。これらの元素比は海嶺玄武岩よりも程度の差こそあれすべて高い値を示し,その高さの程度は実験岩石学的に推定されたものと定性的には一致している。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 石川剛志: "神津島の流紋岩と玄武岩質包有物"静岡地学. 82号. 1-3 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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