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1999 年度 実績報告書

長鎖アルケノン水温を指標とした中国西部砂漠域の気候変動の研究

研究課題

研究課題/領域番号 11640490
研究機関愛知県立大学

研究代表者

半田 暢彦  愛知県立大学, 情報科学部, 教授 (00022559)

研究分担者 田上 英一郎  名古屋大学, 大気水圏科学研究所, 教授 (50133129)
キーワード長鎖アルケノン / (U^<k'>_<37>) / 塩湖堆積物 / 中国西部砂漠域 / 古気候変動 / 古水温変動 / 湖沼微細藻類 / 炭化水素
研究概要

本研究は、中国西部砂漠地帯の塩湖堆積物柱状試料中に含まれる長鎖アルケノンを分析し、その不飽和度特性(U^<k'>_<37>)を算出することにより、その値を指標として古湖水温を推定し、その値からこの地域の気候変動を過去数万年にの遡って推定することを目的とした。このため、中国科学院新彊地理研究所がタクラマカン砂漠亜リム盆地において採集した塩湖成堆積物試料を用いた。本試料は、全長160mで、現在暫定的に決定された年代は最深部で160万年とされており、いわば過去160万年にわたるこの地域の古気候変動を記録した試料といえる。本年度は、本試料の表層10mにわたり10個の試料を対象にして炭化水素及び長鎖アルケノンの分析を行った。本試料における炭化水素含量は、僅少ではあったが、炭素数23-33の長鎖炭化水素とともに炭素数13-21の短鎖炭化水素も多く含まれており、この堆積物の形成に当たって陸源の外来性有機物とともに、湖沼微細藻類起源の有機物の寄与の大きいことを示した。長鎖アルケノンに関しては、10個の試料中4個に関しては炭化水素の存在は認められたが、長鎖アルケノンに関しては多くの検討にも関わらずその存在を確認することは出来なかった。しかし、他の6個の試料からは長鎖アルケノンの存在を確認することが出来た。その結果を基に不飽和度特性(U^<k'>_<37>)を算出した。この値は0.35-0.65の範囲で測定され、比較的温暖な時期と寒冷な時期のあったことを示した。これらの結果は、未だ予備的な結果であるが引き続き本堆積物試料に関する不飽和度特性(U^<k'>_<37>)データを蓄積していく予定である。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] N.Harada and N.Handa: "Alkenone flux in sinking materials from the central equatorial Pacific"Deep-Sea Res.. (in press).

  • [文献書誌] K.Sawada and N.Handa: "Coccolithophorids revealed from long-chain alkenones and allylalkenoates in the northwestern North Pacific Off Japan"Biogeochem.of Marine Orgnic Matter. (in press).

  • [文献書誌] Haykawa,H.and N.Handa: "Vertical and horizontal fluxes of chemical materials in the Japan Trench area od Central Honsyu Island of Japan"Biogeochem.of Marine Orgnic Matter. (in press).

  • [文献書誌] Sohrin,Y.,N.Handa,et al.: "The distribution of Fe in the Australian sector of the Souhtern Ocean"Deep-Sea Res.. 47. 55-84 (2000)

  • [文献書誌] Nakatsuka,T.,N,Handa et al.: "14C budget of sinking particulate organic matter in Japan Trench:a new approach"Biogeochem.of Marine Orgnic Matter. (in press).

  • [文献書誌] 半田暢彦(分担): "地球環境学第4巻 水・物質循環系の変化"岩波書店. 348 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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