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1999 年度 実績報告書

酸・塩基分子の無りん光性短寿命励起三重項状態におけるスピンダイナミックス

研究課題

研究課題/領域番号 11640498
研究機関横浜国立大学

研究代表者

八木 幹雄  横浜国立大学, 工学部, 教授 (00107369)

研究分担者 關 金一  横浜国立大学, 工学部, 助教授 (30250103)
キーワードアザスチルベン / プロトン付加陽イオン / 酸塩基 / 励起状態 / 電子スピン共鳴 / ゼロ磁場分裂 / 蛍光 / 項間交差
研究概要

1.trans-3-スチリルピリジン(StP)およびtrans-4,4'-ジピリジルエチレン(DPE)の時間分解ESR
代表的なアザスチルベンとしてStPおよびDPEを研究対象とし,最低励起三重項状態(T_1状態)における時間分解ESRを酸性剛性溶媒中77Kで測定した。得られたプロトン付加陽イオンのゼロ磁場分裂(ZFS)およびスピン分極の原因であるS_1→T_1項間交差(ISC)のスピン副準位選択性を中性分子と比較検討し,T_1状態における分子の平面性,スピン分布およびスピンダイナミックスに及ぼすプロトン付加の影響を議論した。時間分解ESRの実験は現有のXバンドESRスペクトロメーターに,現有のエキシマーレーザーを組み合わせた装置で行った。ESR信号の帰属は試料分子を含む種々のpHのPVA膜を延伸し目的分子を部分配向させる延伸PVA膜法を用いて行った。
2.蛍光寿命および蛍光量子収量のpH変化
時間分解ESRの実験からS_1→T_1ISC速度定数に関して得られるのはスピン副準位間の相対値のみであり,速度定数自身の測定は現在の時間分解ESR装置の時間分解能では不可能である。このような時間分解ESR法の欠点を補うために,蛍光性の分子については蛍光寿命および蛍光量子収量を測定し,ISC速度定数の絶対値に及ぼすプロトン付加の影響を考察した。これらの蛍光特性の実験から,イオンになることによりS_1→T_1ISC速度が遅くなることがわかった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 八木 幹雄: "Photoexcited triplet states of organic molecules in ionic forms"Trends in Photochemistry & Photobiology. 6. 99-112 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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