研究概要 |
β-ラクトグロブリン(BLG)の0,0.5,1.0,…5.0%水溶液を用意し、その赤外、近赤外スペクトルを測定した。さらにそれらのスペクトルをもとに二次元相関スペクトルの計算を行った。この結果、赤外二次元相関スペクトルの解析から二つの重要な知見が得られた。i)濃度変化によってもタンパク質の二次構造はわずかながらに変化する。ii)BLGの全反射吸収プリズムへの吸着にともなう構造変化も起こるが、これによるスペクトル変化は、濃度によるスペクトル変化に比べはるかに小さい。近赤外二次元相関スペクトルの結果は現在解析を進めているが、近赤外域における水の吸収バンドを差し引く新しい方法を見い出した。
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