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2001 年度 実績報告書

超分子結晶中でのシッフ塩基類の異性化機構の解明と新規プロトン移動系の構築

研究課題

研究課題/領域番号 11640538
研究機関九州大学

研究代表者

川東 利男  九州大学, 大学院・理学研究院, 教授 (40038477)

研究分担者 網本 貴一  九州大学, 大学教育研究センター, 助手 (60294873)
小山 弘行  九州大学, 大学院・理学研究院, 教授 (10038490)
キーワードフォトクロミズム / 光異性化 / 固体反応 / 包接化合物 / 光学異性体 / サリチリデンアミン / シッフ塩基 / デオキシコール酸
研究概要

N-サリチリデンアニリン類のフォトクロミズム現象は結晶状態で発現し、その特性は結晶構造に大きく依存する。結晶多形を示すN-サリチリデンアニリン類では、共通した構造式を持つ分子から形成されているにも関わらず、それぞれの結晶が示すフォトクロミズム特性は大きく異なることがわかっており、このことは単分子系では実現できない結晶物性の発現を意味する。そのような結晶多形の形成は偶然によるところが大きいが、2つのサリチリデンアニリン部位がメチレン鎖でつながれた化合物においては、2つのN-サリチリデンアニリン骨格の結晶中での相対的な位置関係の違いを反映した結晶多形が得られることが期待される。また、当研究室ではサリチリデン部の3,5-位へのかさ高い置換基の導入がフォトクロミズムの発現に有効な方法であることを見いだしている。以上を総合し、フォトクロミック生結晶多形を得る目的で、先ず、サリチリデン部位にtert-butyl基を導入した4,4^1-メチレンビス(N-サリチリデンアニリン)誘導体を数種合成し、その光物性を調べた結果、いずれもフォトクロミズム現象を示すことがわかった。このような大きなシッフ塩基が、結晶中でフォトクロミズムを示すことは興味深い。さらに、tert-butyl基を持たない化合物群についても詳細な検討を行った結果、2,6-ジイソプロピルアニリン誘導体で、明確な2種の結晶多形が得られることが、元素分析、1H NMRおよびIRスペクトル、DSC曲線から確かめられた。どちらの結晶においてもフォトクロミズム現象を示したが、それぞれの結晶で光着色化学種の熱退色反応が異なり、結晶中での光/熱異性化による構造変化が結晶構造に大きく影響されていることが示された。
2-位に置換基を持ったピリジン配位子-Pd(ll)錯体のジアステレオ異性現象を調べ、ホストとしての機能に関する基礎的知見を得た。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Toshio Kawato 他: "Photochromism of Guest N-Salicylideneaniline in the Rooms of Host Bile Acid Derivatives"Molecular Crystals and Liquid Crystals. 345. 57-62 (2000)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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