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1999 年度 実績報告書

4族架橋型メタロセン錯体におけるラセミ体とメソ体の分離と反応性に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 11640544
研究機関中央大学

研究代表者

山崎 博史  中央大学, 理工学部, 教授 (00087511)

キーワード4族メタロセン錯体 / 重合触媒 / ラセミ体 / メソ体 / 分離法 / μ-オキソ錯体
研究概要

4族メタロセン触媒を用いるプロピレンのアイソタクチック重合ではC_2対称架橋型メタロセン錯体が用いられる。その合成に際しては、目的とするラセミ体と共にアタクチックポリマーを与えるために分離除去を必要とするメソ体もほぼ等量、生成する。本研究では我々が以前に合成したMe_2Si(2,3,5-Me_3C_5H)_2ZrCl_2(1)について、含まれる二つのクロリド配位子の立体的環境の違いによる反応性の差を利用したラセミ体とメソ体の有効な分離法、メソ体からラセミ体への変換法および分離されたラセミ体とメソ体の重合触媒以外の新しい利用法を見いだすことを目的として行った。。
1.1のラセミ体とメソ体の1:1混合物にフェノールの存在下にアミンを徐々に加えてその反応生成物をNMRで追跡した結果、塩素基の周辺の立体的環境の程度を反映して、生成の容易さはメソ体モノフェノキシド>ラセミ体モノフェノキシド>ラセミ体ジフェノキシド>メソ体ジフェノキシドの順になることがわかった。ラセミ体ジフェノキシドのX線解析を行い構造を明らかにした。
2.上記の結果に基づき、1のラセミ体とメソ体の1:1混合物に微量の水の存在下に1/2当量のアミンで処理し、メソ体のみを結晶化の容易なμ-オキソ錯体として分離除去できることがわかった。このものをエーテル中、HCIで処理すると1のメソ体が定量的に再生した。また、μ-オキソ錯体のX線結晶構造解析を行った。
3.メソ体のメチルあるいはアルキニル誘導体をHIで処理し、相当するジヨージド錯体を合成した。イオン半径の差に起因するラセミ体への異性化を期待したがその進行は認められなかった。

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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