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1999 年度 実績報告書

ミクロスフィアを用いた走査型電気化学顕微鏡による局所塩濃度測定

研究課題

研究課題/領域番号 11640606
研究機関福井大学

研究代表者

青木 幸一  福井大学, 工学部, 教授 (80142264)

研究分担者 MITHRAN Somasundrum  福井大学, 工学部, 助手 (70311686)
キーワードlatex / microspheres / polystyrene / scanning electrochemical microscope / steady-state current / microelectrodes / cyclic voltammetry / solution resistance
研究概要

ポリスチレンスルフォン酸から成るミクロスフィアを水に分散し、その懸濁液の陽イオンを水素イオンに置換した後に徹底的に脱イオンを行う。この液は塩濃度が低いために電気化学的測定をしにくいが、微小電極を用いれば測定可能となり、対イオンである水素イオンの電極電流が測定できる。つまり、大部分の水素イオンはミクロスフィアに捕捉されている。ところが懸濁液に塩を入れると捕捉が解け、全水素イオンが電極反応する。還元電流値は塩の濃度、正確にはイオン強度に極めて敏感であるため、微小電極による還元電流の測定は塩の検出器となりうる。本申請ではポリスチレンスルフォン酸ミクロスフィアの捕捉した水素イオンが電極還元する電流を測定し、塩の濃度に対する変化を単純なモデルを用いて検討する。その結果を走査型電気化学顕微鏡の方法に応用することによって、塩の局所検出に応用する。初年度には基礎実験に取り組み、ミクロスフィアに捕捉された水素イオンは弱酸と同じように活性化過程であるか調べた。これは物理過程である静電相互作用による結果を化学反応と同等に扱えるかどうかを問題にする。検量線による分析ではなく、化学の本質に関わる課題である。(1)溶媒として2メチルピロリドンを用いることにより、大きなミクロスフィアを合成した。TEMによる測定では、直径が0.7μmの球であり、大きさの分布幅はきわめて小さかった。(2)ミクロスフィアの支持塩を含まない懸濁液において、微小電極を用いた定常電流電位曲線を測定した。S字型の典型的な曲線が得られた。(3)セルに液を回転する装置を取り付け、電流値が流動の影響をどのくらい受けるか検討した。(4)ピエゾ素子でできた走査型電気化学顕微鏡を自作した。単純な酸化還元系を用いて、自作品の性能を検討したところ、ほぼ満足のできる結果が得られた。ただし、空間分解能は使用する電極の大きさに強く依存するため、今後の課題である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] K.Aoki: "Resistance of solution without supporting electrolyte under the reduction of HCl"Electrochim.Acta. (2000)

  • [文献書誌] T.Lei: "Monodispersed redox submicron particles created by polyaniline-coated polystyrene latex"J.Electroanal.Chem.. (2000)

  • [文献書誌] T.Lei: "Periodical oxidation current of single particle made of redox latex"Electrochem.Comm.. (2000)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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