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1999 年度 実績報告書

キャピラリー電気泳動-質量分析法による高性能キラル分離・検出法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 11640613
研究機関姫路工業大学

研究代表者

大塚 浩二  姫路工業大学, 理学部, 助教授 (70183762)

キーワードキャピラリー電気泳動 / ミセル動電クロマトグラフィー / キラル分離 / 質量分析法 / CE-MS / MEKC-MS / オンライン試料濃縮 / 光学異性体
研究概要

本研究では高感度・高選択性検出法である質量分析法(MS)を高性態分離法であるキャピラリー電気泳動(CE)と直接結合させたCE-MSを光学異性体の分離検出に適用し,高性能キラル分離検出法を構築することを目指している。初年度の本年は,キラルなミセルを用いるミセル動電クロマトグラフィー(MEKC)とMSとの直接結合法(MEKC-MS)を構築するための基礎実験を中心に検討を行った。
1.キラルな界面活性剤を用いるMEKCでは,界面活性剤に酒石酸誘導体及びグルコース誘導体を使用し,種々の薬物成分のラセミ体などを試料に用いて分離条件を検討した。酒石酸誘導体界面活性剤を用いたMEKCにおいて,良好なキラル分離を達成することができた。
2.MEKCではイオン性ミセルが分離溶液中に存在するため,通常CE-MSで使用されているエレクトロスプレーイオン化法(ESI)をMEKC-MSのインターフェースに用いることは困難である。そこで,大気圧化学イオン化法(APCI)をインターフェースとするMSを用い,特に検出感度を向上させるためオンライン試料濃縮法を用いるMEKCとの接続を検討した。オンライン試料濃縮法にはノーマルスタッキング法(NSM)及びスウィーピング法を用いた。NSM-MEKC-APCI-MSにおいては,UV検出法を用いる場合と同様およそ10倍程度の感度向上が認められた。スウィーピング法を適用した場合については現在のところ数十倍程度の感度向上にとどまっているが,さらに1〜2桁程度の向上が期待される。
3.不斉識別剤にキラルなクラウンエーテルを用いるCEとESI-MSとの接続について,部分注入法を用いることにより良好にキラル分離・検出が可能であることが明らかとなった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 大塚 浩二: "ミセル動電クロマトグラフィーの高感度化と高機能化"分析化学. 49. 1043-1061 (1999)

  • [文献書誌] Yoshihide Tanaka: "Separation of Enantiomers by Capillary Electrophoresis-Mass Spectrometry Employing a Partial Filling Technique with a Chiral Crown Ether"Journal of Chromatography A. (in press). (2000)

  • [文献書誌] Koji Otsuka: "Enantiomer Separation of Drugs by Micellar Electrokinetic Chromatography Using Chiral Surfactants"Journal of Chromatography A. (in press). (2000)

  • [文献書誌] Koji Otsuka: "Enantiomer Separations by Capillary Electrochromatography Using Chiral Stationary Phases"Journal of Chromatography A. (in press). (2000)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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