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1999 年度 実績報告書

アサガオのトランスポゾンTpnの構造と機能

研究課題

研究課題/領域番号 11640621
研究機関九州大学

研究代表者

仁田坂 英ニ  九州大学, 大学院・理学研究科, 助手 (60222189)

研究分担者 山崎 常行  九州大学, 大学院・理学研究科, 教授 (10108649)
キーワードアサガオ / トランスポゾン / Tpn / AP2 / CAF
研究概要

アサガオで突然変異を主に誘発しているTpnトランスポゾンはトウモロコシのEn/Spmタイプに属し、末端に共通のsub-terminal領域をもつ。ところが内部配列はアサガオ由来のゲノム配列を取り込んだ構造をしており、それらがコピー数を増やしている。このようなトランスポゾンは他の生物では報告されておらず、このトランスポゾンの構造や転移を触媒している自律型のトランスポゾンを単離することも目的の一つである。アサガオのゲノムライブラリから多数のTpnを含むクローンを単離し内部配列を制限酵素地図でマッピングした結果、このTpnは内部配列から少なくとも30以上のグループに分類されることが明らかになった。これらのコピー数は500から1000コピーとゲノムあたり非常に多く、平均長は約7kbであった。現在までに主要な15グループの全塩基配列を決定した。BLAST検索によって内部配列と相同性のある配列をデータベースから取ってくるとほとんどのTpnが既知の植物遺伝子と高い相同性があった。特に、花器官形成に関与しているAP2(APETALA2)遺伝子や分裂組織の制御に関与しているCAF(CARPEL FACTORY)遺伝子を内部に持っているタイプが見つかった。興味深い点はどのような機構でアサガオの遺伝子を、トランスポゾンの内部に取り込み、コピー数を増やしたのか?ゲノムの遺伝子だけでなく、トランスポゾン内部に相同な遺伝子があるとゲノム全体の遺伝子量が増え、RNAiなど起こって宿主のアサガオにとって有害ではないのか?など疑問が尽きない。現在ゲノム上のアサガオのAP2とCAF遺伝子を単離しており、これらとTpnの配列を比較することでTpn内部へのゲノム配列の取り込み機構の解明や分子進化学的解析が可能になると思われる。

  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] Matsuo,Y.: "Evolution of the amylase isozymes in Drosophila Melanogaster species subgroup"Biochem.Genet.. (in press). (2000)

  • [文献書誌] Inomata,N.: "Evolution of nucleotide substitutions and gene regulation in the amylase multigenes in Drosophila kikkawai and its sibling species"Mol.Biol.Evol.. (in press). (2000)

  • [文献書誌] Kim,H.: "The PSB a Sequence Diversity in the Liverwort Conocephalum Conicum (Conocephalaceae)"American J.Bot.. (in press). (2000)

  • [文献書誌] Yamate,N.: "Is the Difference in α-Amylase Activity in the Strains of Drosophila melanogaster with Different Allozymes Due to Transcriptional or Posttranscriptional Control?"Biochem.Genet.. 37. 345-356 (2000)

  • [文献書誌] 仁田坂英ニ: "朝顔の形態形成突然変異体(変化朝顔)の歴史と展望"細胞工学別冊 植物の形を決める分子機構. 12. 16-23 (1999)

  • [文献書誌] 仁田坂英ニ: "江戸園芸文化の粋、変化朝顔、種子のできない一年草"biohistory. 7(2). 12-12 (1999)

  • [文献書誌] 仁田坂英ニ: "アサガオの系統保存"蛋白質核酸酵素. 44. 71-74 (1999)

  • [文献書誌] 国立歴史民俗博物館編: "伝統の朝顔"国立歴史民俗博物館. 64 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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