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1999 年度 実績報告書

低二酸化炭素下での光合成機能制御の分子遺伝学的解析

研究課題

研究課題/領域番号 11640648
研究機関奈良先端科学技術大学院大学

研究代表者

鹿内 利治  奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 助手 (70273852)

キーワード光合成 / 二酸化炭素 / 乾燥ストレス / カロチノイド / クロロフィル蛍光 / 突然変異株 / シロイヌナズナ
研究概要

クロロフィル蛍光画像化システムは、CCDカメラによりクロロフィル蛍光の経時変化を記録できる装置で、電子伝達の異常な変異株の選抜に利用できる。本研究では、このスクリーニングを密閉容器の中で行い、異なるガスを流入させることで、低二酸化炭素濃度に対応して瞬時に電子伝達を制御する能力を欠くシロイヌナズナ変異株を選抜した。
EMS処理を行ったシロイヌナズナF2種子を、土の上で2週間培養した。300μEm^<-2>sec^<-1>の光を2分間照射し、クロロフィル蛍光画像を記録した。その後、二酸化炭素フリーの大気を流入させ、2分後再び蛍光画像を記録した。二酸化炭素フリーで蛍光の上昇が見られる個体を変異株候補とし、PAMによりさらに詳細な蛍光変化を調べた。現在まで次世代で形質の遺伝が確認された個体が2ラインある。WE16-21は、半優勢変異株でヘテロな遺伝子型で単離されてきた。ホモな遺伝子型では、低二酸化炭素状態のみならず、大気中でも強光下で高い蛍光を発した。相補性試験の結果WE16-12は、光化学系IIのCP22に変異を持ち、過剰光エネルギーの散逸能力を欠くnrd2(=npq4)のアレルであることが明らかになった。一方WE15-54は、蛍光上昇の表現型は弱いものの、弱光下でもzeaxanthinを蓄積するという興味深い特徴を示した。同様の表現型を示すものにnpq2(violaxanthin epoxidaseを欠損)があるが、WE15-54はそのアレルではなかった。今後ABA合成系への影響、変異遺伝子のクローニングなどを行う。

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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