• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2000 年度 実績報告書

無脊椎動物における炭酸カルシクム結晶形成の遺伝的制御機構

研究課題

研究課題/領域番号 11640670
研究機関近畿大学

研究代表者

松代 愛三  近畿大学, 生物理工学部, 教授 (00029753)

研究分担者 宮本 裕史  近畿大学, 生物理工学部, 助手 (20271413)
キーワードアコヤガイ / アラレ石 / 炭酸カルシウム / Nacrein
研究概要

アコヤガイの貝殻は炭酸カルシウムの結晶と微量の有機成分から構成されている。有機成分としてはタンパク質が主なものであり、タンパク質によって炭酸カルシウムの結晶形成が制御されることが報告されている。貝類の炭酸カルシウム結晶としては真珠層のアラレ石と稜中層の方解石があり、それぞれ特異的なタンパク質によって誘導されると推察されている。真珠層タンパク質としてはすでにNacreinタンパク質の遺伝子に関して報告しているが、本研究では真珠層に存在する新しいタンパク質として新たにPearlinを単離し、そのcDNAをクローニングすることに成功した。cDNAから予想されるPearlinタンパグ質は131アミノ酸残基よりなり分子量は16000であった。既知のタンパク質との相同性はみられなかったが、アスパラギン酸が多く含まれており、酸性タンパク質として炭酸カルシウムの結晶形成に関与していると推察される。このタンパク質を基盤として、飽和炭酸カルシウム中で結晶形成を誘導し、そのX線回折を行ったところ、アラレ石特有のピークが観察された。このことから、Pearlinタンパク質はアコヤガイ真珠層においてアラレ石結晶の形成を誘導していると考えられる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Yamada,N.: "Cloning and expression of the mouse Pse gene encoding a novel Ets family member"Gene. 241. 267-274 (2000)

  • [文献書誌] Miyamoto,H.: "Sequence of a cDNA encoding a novel basic protein expressed in rabbit placenta"Jpn.J.Fertil.Steril.. 45. 37-39 (2000)

  • [文献書誌] Miyashita,T.: "Complementary DNA cloning and characterization of pearlin a new class of matrix protein in the nacreous layer of oyster pearls"Marine Biotechnol. 2. 512-521 (2000)

URL: 

公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi