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2000 年度 実績報告書

ヒトデ卵成熟に関わるホルモン,生殖巣刺激物質(GSS)と1-メチルアデニンの研究

研究課題

研究課題/領域番号 11640672
研究機関帝京短期大学

研究代表者

三田 雅敏  帝京短期大学, 生活科学科, 講師 (50190674)

キーワード卵成熟 / 生殖巣刺激物質 / 糖タンパクホルモン受容体 / 1-メチルアデニン / 卵濾胞細胞 / イトマキヒトデ
研究概要

1.糖タンパクホルモンレセプターファミリーcDNAクローニング:繁殖期のイトマキヒトデ卵巣から哺乳類のゴナドトロピン受容体など糖タンパクホルモンレセプターファミリーに属する膜7回貫通領域をもつ2種類のcDNAをクローニングした。またそのリガンドも神経抽出物より部分精製したがGSSとは異なっていた(Zool.Sci.,2000,17S:7;Zygote,2000,8:S54-S55)。
2.1-メチルアデニン(1-MeA)の生合成過程と活性調節:単離した卵濾胞細胞に[^<14>C-methyl]メチオニンあるいは[U-^<14>C]アデニンまたは[U-^<14>C]アデノシンを取り込ませたトレーサー実験により、新たに2つの事実が得られた。すなわち、1-MeA生合成の直接のメチルドナーがS-アデノシルメチオニン(SAM)であったこと、およびアデニン骨格がATPに由来していたことである。また、無細胞系においてもATPとSAMを基質にしてサイクリックAMP濃度に依存して1-MeAが合成されることが見出された(Zygote,2000,8:S9-S11)。
3.1-メチルアデニン受容体:10種類のN1置換アデニン類を化学的に合成し、ヒトデ卵成熟に対するアゴニストおよびアンタゴニストの作用を調べた。その結果、1-MeAレセプタータンパクに対する相互作用において、分子内の電荷ばかりでなく、N1置換基の立体的位置関係が重要であることが明らかにされた(Zygote,2000,8:S9-S11)。
その他、ATP-diphosphohydrolase(ATPDase,apyrase)が卵濾胞細胞表面に存在することを示し、その細胞内情報伝達系に対する生理的役割を明らかにした(Zool.Sci,2001,印刷中)。
一方、GSSについては、精製まで終了し、現在アミノ酸配列の解析中である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Masatoshi Mita: "1-Methyladenine : a starfish oocyte maturation-inducing substance."Zygote. 8. S9-S11 (2000)

  • [文献書誌] Toshiaki Hirai: "cDNA cloning of GTH receptor family in starfish ovaries."Zygote. 8. S54-S55 (2000)

  • [文献書誌] Masatoshi Mita: "cDNA cloning of glycoprotein hormone receptor family obtained from ovaries of starfish Asterina pectinifera."Zool.Sci.. 17S. 7 (2000)

  • [文献書誌] Masatoshi Mita: "Role of ecto-ATP diphosphohydrolase in ovarian follicle cells of the starfish Asterina pectinifera."Zool.Sci.. 18(発表予定). (2001)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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