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2000 年度 実績報告書

昆虫で初めて同定されたサイトカイン・その活性化機構と多機能性に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 11640674
研究機関北海道大学

研究代表者

早川 洋一  北海道大学, 低温科学研究所, 助教授 (50164926)

研究分担者 島田 公夫  北海道大学, 低温科学研究所, 助手 (30001663)
キーワード昆虫 / プロセッシング酵素 / セリンプロテアーゼ / サイトカイン / 発育阻害ペプチド(GBP) / アミノ酸配列 / 血球凝真反応 / ファクター10
研究概要

発育阻害ペプチド(Growth-blockingpeptide,GBP)は、昆虫の発育を調節する生理活性ペプチドとして同定された。最近の研究により、GBPは、分子量約1.5KDaの前駆体の形で合成されプロッセッシングを受けて活性化することが明らかになっている。 今年度も、昨年度に引き続きこの活性化に関与するプロセッシング酵素の精製を試みた。GBPは、主に、脂肪体と神経組織で合成されること確認しており、発現量の多い脂肪体を精製の出発材料とした。脂肪体抽出物質から疎水カラムクロマトグラフィー,ゲルろ過カラムグラフィー,イオン交換カラムクロマトグラフィー、最後にもう1度ゲルろ過カラムクロマトグラフィーという全部で4段階のカラムクロマトグラフィーによって精製を完了した。 精製されたプロセッシング酵素の分子量は、約58KDaと計算された。 精製されたこの酵素が、間違いなくGBP前駆体プロセッシングに関わっていることは、前駆体GBPと反応させることによってGBPのアミノ末端アミノ酸の前で限定加水分解が起ることから証明した。 また。各種合成ペプチドを基質に用いてその特異性を調べたところ、哺乳動物の血球凝集反応活性化に関与するファクター10に似たセリン型プロテアーゼであることが明らかになった。 昆虫においては血球凝集反応系の解析が進んでいないこともあり、この点は特に興味深い結果である。 さらに、ペプチドマッピングを行い、ペプチドフラグメントの部分的アミノ酸配列を決定することができた。
現在、得られた全ペプチドフラグメントについて一次構造の決定を目指すと共に、cDNAクローニングの準備を進めている。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Noguchi, H.: "Dopamine is a key factor for the induction of egg diapause of the silkworm, Bombyx mori."Eur. J. Biochem.. 268. 1-8 (2001)

  • [文献書誌] Strand, M.R.: "Plasmatocyte spreading peptide (PSP1) and growth blocking paptide (GBP) are multifunctional homologs."J. Insect Physiol.. 46. 817-824 (2000)

  • [文献書誌] Kostal, V: "Circadian component in fluencas the photoperiodic diapause in a drosophilia fly, Chymomyza costata."J.Insect Physiol.. 46. 887-896 (2000)

  • [文献書誌] Hayakawa, Y: "Distribution of growth-blocking peptide in the insect central nervous tissue."Cell Tissue Res.,. 300. 459-464 (2000)

  • [文献書誌] Volkman, B.F.: "Structure of the insect cytokine peptide, plasmatocyte-spreading peptide 1, from Pseudoplusia includens."J.Biol.Chem.,. 274. 4493-4496 (1999)

  • [文献書誌] Aizawa, T.: "Solution structure of an insect growth factor, growth-blocking peptide."J.Biol. Chem.,. 274. 1887-1890 (1999)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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