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1999 年度 実績報告書

ニューロンの構造・機能における細胞内小胞輸送系の役割

研究課題

研究課題/領域番号 11640678
研究機関大阪大学

研究代表者

尾崎 浩一  大阪大学, 大学院・理学研究科, 助手 (90194539)

キーワード小胞輸送 / Rab / ニューロン / 視細胞 / ロドプシン / ダイナミン / エンドサイトシス / ショウジョウバエ
研究概要

本研究は、ニューロンの分化や記憶などに伴う構造・機能変化において、小胞輸送・リサイクリング系が果たす役割を明らかにすることを目的とする。今年度は、神経細胞の一種である視細胞をモデルとし、その細胞内小胞輸送・リサイクリング系のマップを作成することを試みた、そのために、これまでに我々がクローニングした各種RABの変異蛋白質を発現するハエを作成し、小器官特異的に小胞輸送を阻害した結果起こる蛋白質輸送および細胞の微細構造の異常を観察した。その結果、(1)Rab2変異体では色素顆粒形成の阻害が起こり、RAB2がendosome-lysosome系に関与していること、(2)RAB5は、細胞体部分ではエンドサイトシスに関与するが、シナプス小胞の代謝においては、リサイクリング系には関与せず、小胞の新生、輸送に寄与すること、(3)RAB11は感桿分体の左右両端に局在し、受容膜方向への輸送の最終段階に関与すること、(4)Rab6変異体では、視物質輸送の遅い段階が阻害され、RAB6がゴルジ体-受容膜間の輸送に関与すること、などが示された。これらの結果から、視細胞、特にその細胞体部における小胞輸送経路図について、その概容が明らかとなり、また、今後、一般の神経細胞における小胞輸送系を調べる上で、樹状突起方向への輸送阻害にはRAB2の、軸策方向への輸送阻害にはRAB3およびRAB5の、また、シナプス小胞のリサイクリングの阻害にはSHIBREの変異体が有用であることが示唆された。今後、これらの変異蛋白質を時間、場所の両者を制御して発現させることが必要であり、そのベクター系を現在構築中である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] K.Tabuchi: "GAL/USA-WGA system as a powerful tool for tracing Drosohila transsynaptic neural pathways"J. Neuroscience Research. 59. 94-99 (2000)

  • [文献書誌] S.Tachibanaki: "Ammino acid residues of S-modulin resposible for interaction with rhodopsin kinase"J. Biological Chemistry. 275. 3313-3319 (2000)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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