1、カエルの視蓋神経細胞を、偏りなく、できる限り多く染色するために最良の方法を検討した。最初は、標準的なゴルジ染色法を用いたが、背景とのコントラストが低い等の問題があったため、様々な改良を試みた。現在、まだ多くの改良の余地は残されているが、グルタルアルデヒドとニクロム酸カリウムを用いて固定を行う方法で良好な染色像を得ることが可能になった。 2、上記染色法を用いて、比較的良好な染色像を示した合計20個の視蓋神経細胞から、その細胞体、樹状突起そして軸索の形態的特徴を表す合計14個のパラメータをビデオミクロメータを用いて測定した。この14個のパラメータを説明変量として、相関行列を用いた主成分分析を行った。その結果、累積寄与率80%で、それぞれの寄与率が40.06%、22.53%、10.03%そして9.64%の4つの主成分に分類することができた。 3、各説明変量の因子負荷量の検討から、第1主成分は、細胞体の大きさと、樹状突起の水平方向の広がりを表す軸であり、第2主成分は、樹状突起の垂直方向の広がりを表す軸であることが判った。また、第3及び第4主成分は、それぞれ、細胞体の形と、樹状突起の太さを表す軸であった。各神経細胞の主成分得点の検討から、4つの主成分が持つ形態的特徴を明らかにし、これまでの形態分類との対応を示した。 4、本研究で得られた主成分と、先に明らかにした電流源密度デプスプロファイルの3つの主成分との比較から、生理学的第1主成分が、形態学的第1または第4主成分に対応すると示唆された。また、生理学的第2主成分が、形態学的第2または第3主成分に対応する可能性が示された。
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