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2000 年度 実績報告書

硬骨魚類色素胞における光の直接作用の解析

研究課題

研究課題/領域番号 11640687
研究機関東邦大学

研究代表者

大島 範子  東邦大学, 理学部, 教授 (70057735)

研究分担者 久冨 修  大阪大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (60231544)
杉本 雅純  東邦大学, 理学部, 講師 (20235899)
岩室 祥一  東邦大学, 理学部, 講師 (70221794)
キーワード赤色素胞 / ティラピア / 光感受性 / 視物質 / Gタンパク質 / シグナル伝達 / サイクリックAMP
研究概要

本年度に得られた知見は以下のようにまとめることができる。
1)ナイルティラピア尾鰭における光受容物質の発現を調べるため、PCR法にて視物質のクローニングを試みた。広く視物質において共通性の高いアミノ酸配列をプライマーとしたほか、最近明らかになったティラピア錐体視物質のDNA配列をもとにデザインしたプライマーを使用してクローニングを行ったところ、ティラピア赤視物質とティラピア緑視物質のcDNA断片が得られた。コントロールとして用いた、赤色素胞の存在しない鱗の皮膚組織ではいずれの発現も認められなかった。
2)ネオンテトラ体側の縦縞部に存在する虹色素胞も光感受性をもっているので、その部分の皮膚組織におけるロドプシンの発現を調べたが、未だ発現を認める結果は得られていない。
3)光情報伝達に介在するGタンパク質を検討するため、百日咳毒素とコレラ毒素を培養赤色素胞に作用させた結果、凝集反応は百日咳毒素で阻害され、拡散反応はコレラ毒素で不可逆的になった。したがって光による凝集と拡散には、眼の網膜(Gtが関与)の場合と異なり、各々GiとGsが関与していることが示唆された。
4)ティラピア網膜GtのcDNA断片よりプライマー設計を行い、PCR法にて尾鰭におけるGtの検出を試みたが、発現は認められなかった。この結果からもGtの関与はないものと考えられる。
5)シグナル伝達に関与する各種酵素の阻害剤や活性剤を用いての実験を継続した。3)および4)の結論と矛盾しない結果が得られた。
6)ロドプシン抗体での実験においては技術的に問題を残しており、本年は良い結果を得るところまでいかなかったので、継続して行う。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Oshima,N.and Goto,M.: "Prolactin signaling in erythrophores and xanthophores of teleost fish"Pigment Cell Research. 13(Suppl.8). 35-40 (2000)

  • [文献書誌] Noriko Oshima: "Minute control of fish chromatophores by various factors"Trends in Comparative Biochem.& Physiol.. 6. 109-116 (2000)

  • [文献書誌] Sugimoto,M.,Uchida,N.and Hatayama,M.: "Apoptosis in skin pigment cells of the medaka.Oryzias latipes (Teleostei), during long-term chromatic adaptation"Cell Tissue Research. 301. 205-216 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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