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1999 年度 実績報告書

オニヤブソテツを中心としたヤブソテツ属植物のフラボノイド変異と種分化

研究課題

研究課題/領域番号 11640703
研究機関国立科学博物館

研究代表者

岩科 司  国立科学博物館, 筑波研究資料センター, 主任研究官 (30151731)

研究分担者 松本 定  国立科学博物館, 筑波研究資料センター, 主任研究官 (80132695)
キーワードシダ類 / ヤブソテツ属 / オニヤブソテツ / フラボノイド / 化学分類学 / 種内変異 / 種間変異 / 種分化
研究概要

本年度はすでに細胞学的解析を行ってあるオニヤブソテツ類のオニヤブソテツ、ムニンオニヤブソテツ、ヒメオニヤブソテツ、ナガバオニヤブソテツ約500個体、ミヤコヤブソテツ、ヤブソテツ、クマヤブソテツ、ツクシヤブソテツ、ミヤジマシダなど約200個体について、フラボノイド組成を調査するための二次元ペーパークロマトグラフ(PC)分析および高速液体クロマトグラフ(HPLC)分析を行った。これらの結果、それぞれの種の中では微小な変異を除いて基本的に組成の変化はなく、各種はそれぞれに固有のフラボノイド組成を有している事が判明した。
これとは別に本年度は、細胞学的解析を行っていないものについてはこれを引き続き行った。さらに、これらの分析と平行して、まだ採集を行っていない地域の植物については補足的な研究材料の収集も行った。
上記PCおよびHPLC分析によって同一組成とみなされた個体の抽出物は一括してフラボノイドの分離・定性に用いられた。本年度にフラボノイドの分離・定性を行ったのは広義のオニヤブソテツ類であるオニヤブソテツ、ムニンオニヤブソテツ、ヒメオニヤブソテツ、ナガバオニヤブソテツで、それぞれからフラボノールのkaempferol 3-O-glucoside, quercetin 3-O-glucosideなど、フラバノンのcyrtominetinやfarrerol、C-グリコシルフラボンのvitexinやorientinなどのフラボノイドが分離された。また、ヒロハヤブソテツ、ツクシヤブソテツ、イズヤブソテツ、ミヤコヤブソテツなどでは従来ヤブソテツ属のシダ類では報告されていないと推定されるフラボノイドの存在も明らかとなった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Iwashina, T. and S. Matsumoto: "Flavonoid Variation of Cyrtomium falcatum sensu lato"J. Jpn. Bot.. 75. (2000)

  • [文献書誌] Iwashina, T. and S. Matsumoto: "Distribution of Flavonoids in Cyrtomium Species"Biochem. Syst. Ecol.. 28. (2000)

  • [文献書誌] Iwashina, T. and S. Matsumoto: "Flavonoid Patterns of Nautral and Artificial Hybrids among Cyrtomium Species"Biochem. Syst. Ecol.. 29. (2001)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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