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2001 年度 実績報告書

リスザル臼歯の歯根における個体変異

研究課題

研究課題/領域番号 11640711
研究機関昭和大学

研究代表者

近藤 信太郎  昭和大学, 歯学部, 講師 (60186848)

研究分担者 名取 真人  岡山理科大学, 理学部, 助教授 (30189188)
キーワード霊長類 / 新世界ザル / リスザル / 小臼歯 / 乳臼歯 / 歯根 / 根間稜 / 歯槽
研究概要

ほとんど記載がされていない新世界ザルの歯根形態を記載することを目的として,リスザル臼歯の歯根形態を観察した。リスザルの臼歯は新世界ザルの中では最も基本的な歯冠形態をもっているとされている。材料は京都大学霊長類研究所および獨協医科大学に保管されているリスザルの頭蓋骨を用いた。昨年度は上顎大臼歯に関して報告したので,本年度は小臼歯および乳臼歯を対象とした。歯根の観察は歯根数,各歯根の位置関係,歯根の融合状況,根間稜の有無およびその形態について行い,併せて歯槽の形態も観察した。これらの項目をデータベース化して分析を行った。
27個の頭蓋骨から抜歯した第2、第3、第4乳臼歯およびそれらの代生歯を材料とした。上顎小臼歯は頬側根と舌側根の2根をもつものが最も多かったが,第2小臼歯では半数以上が1根であった。また,歯根分岐の程度は、プロトコーンの発達程度に関係していた。上顎乳臼歯では第2乳臼歯は1根であったが,第3,第4乳臼歯は大臼歯と同様,頬側に2根,舌側に1根をもっていた。第4乳臼歯は歯冠,歯根とも第1大臼歯と類似していたが,第4乳臼歯の方が歯根は細長く,3根が離開していた。この形態は代生歯に余地を与えると考えられる。第3,第4乳臼歯間稜はY型であった。下顎小臼歯の大部分は1根であった。第4小臼歯の31.6%は近・遠心に位置する2根をもっていた。このような個体ではタロニッドが発達していた。第2,第3乳臼歯は代生歯と同様,1根であった。第4乳臼歯は上顎と同様,第1大臼歯と同じ歯冠,歯根形態をもっていた。以上より上顎乳臼歯の方が下顎歯より臼歯化がし進んでいることが明らかとなった。

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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