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1999 年度 実績報告書

ZnSeTe系歪超格子による光up-conversion効果

研究課題

研究課題/領域番号 11650022
研究機関北海道工業大学

研究代表者

今井 和明  北海道工業大学, 工学部, 教授 (40001987)

研究分担者 鈴木 和彦  北海道工業大学, 工学部, 教授 (30226500)
澤田 孝幸  北海道工業大学, 工学部, 教授 (40113568)
キーワードZnSeTe / 歪超格子 / MBE成長 / 光変調
研究概要

光変調(up-conversion)効果実現を目的に、同一超格子内に二重量子準位を持つ構造をMBE成長させた。(1)成長した超格子構造は;はじめにInP(100)基板上にZnSe buffer層を1000Å成長し、ZnSe2ML、ZnTe2ML(以後(2,2)と記す)の超格子を3層、(2,6)の超格子を12層積層したものを1周期とし、これを30周期成長した。これを以後DSB(dual subband superlattices)構造と呼ぶ。
(2)DSBのX線回折測定の結果は;基板であるInP(400)からの鋭い回折ピークが見られ、更にその両脇に超格子構造による複数のサテライトピークが観測されたことから、この試料が良好な界面を持つ周期的構造を有していることが確認された。また、実測値はシミュレーションによるDSB構造のX線回折スペクトルとピーク位置がほぼ一致し、試料は設計どおりの樺造を有していることが確認された。
(3)DSB試料のPL測定により発光スペクトルの観測を行なった。測定は励起光源にHe-Cdレーザー(325nm、4mW)を使用し、測定温度10Kで行なった。その結果、2.1eV付近と1.9eV付近に2つのピークが観測された。ZnSeおよびZnTeの低温におけるバンドギャップはそれぞれ2.82eV、2.39eVであり、今回観測されたピークとはその位置が大きく異なる。そこでこの2つのピークがDSB中の2種類の超格子のサブバンド間遷移によるものと仮定し、それぞれの周期の短周期超格子との比較からピークの同定を行なった。そのために育成した(2,2)を100層積層した試料(2,2)_<100>および(2,5)_<100>のPLスペクトルでは、それぞれ2.1eV付近と1.9eV付近にピークが観測された。これら短周期超格子とDSBのPLスペクトルとの比較より、DSBの2つのピークがDSBを構成するそれぞれの短周期超格子からの発光であるということが確認された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] K.Suzuki et al.: "Effect of compositional disorder on the optical properties of Cd_<1-x> ZnxT"J.Electronic Materials. 28・6. 785-788 (1999)

  • [文献書誌] K.Watanabe at el.: "up-conversion effect of ZnSe-ZnTe superlattices with."J Cryst.Growth. Vol.201/202. 477-480 (1999)

  • [文献書誌] T.Sawada et al.: "Electrical properties of Metal/n-GaN and..."Inst.Phys.Conf.Ser.. No.162 Chapt.13. 775-780 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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