• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1999 年度 実績報告書

2次元角度走査型高分解電子エネルギー損失分光による表面構造相転移の研究

研究課題

研究課題/領域番号 11650027
研究機関東京大学

研究代表者

長尾 忠昭  東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (40267456)

研究分担者 長谷川 修司  東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教授 (00228446)
キーワード相転移 / シリコン / 回子回析 / 表面 / 電子エネルギー損失分光
研究概要

本年度は2次元角度走査型電子エネルギー損失分光装置を用いて、Si(111)-√<3>×√<3>-Ag表面上の2次元電子バンド中の2次元プラズモンのエネルギー分散関係を測定した。このプラズモンの分散関係に理論式をフィットさせることで、表面1.2原子層の2次元電子密度が正確に評価できることを見出した.また、同じ表面上に銀原子を追加蒸着することで、2次元電子系の面密度を変化させると、それに応じて2次元プラズモンのプラズマ周波数も顕著に変化することがわかった。これは、2次元電子系に起こる一種の相転移現象ともとることができる。 この研究の結果、表面1、2原子層中の電荷密度を非接触に評価でき、2次元プラズモン測定が表面電子物性や相転移の有効なプローブとなることがあきらかとなった。
引き続き異方性の非常に高い擬1次元構造を持つSi(111)-4×1-In表面構造に対して同様な測定を行い、1次元プラズモンが観測可能かどうかを実験的に確認した。その結果、2次元プラズモンと同様のエネルギー領域に2次元プラズモンと似た分散関係を持つモードを観測した。また、予想されたように、Si(111)-√<3>×√<3>-Ag表面とは異なり、分散に方位角依存性が存在することが明らかとなり、1次元性の高いプラズモンであることも明らかとなった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 佐藤昇男、長尾忠昭、長谷川修司: "Two-dimensional adatomgas phaseon the Si(111)-√<3>×√<3>-Ag surface directly observed scanning tunneling microscopy"Physical Review B. 60,23. 16083-16087 (1999)

  • [文献書誌] 佐藤昇男、長尾忠昭、長谷川修司: "Si(111)-√<3>×√<3>-Ag surface at low temperatures : symmetry breaking and surface twin boundaries"Surface Scierce. 442. 65-73 (1999)

URL: 

公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi