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1999 年度 実績報告書

表面プラズモン共鳴と局在プラズモン共鳴との結合モードの観測とセンサーへの応用

研究課題

研究課題/領域番号 11650053
研究機関理化学研究所

研究代表者

岡本 隆之  理化学研究所, 光工学研究室, 先任研究員 (40185476)

キーワード表面プラズモン / 局在プラズモン / ナノ微粒子 / 金コロイド / アフィニティセンサー
研究概要

研究目的は金属平面における表面プラズモン共鳴と金属微粒子における局在プラズモン共鳴との結合モードを用いて、高感度なセンサーを実現することである。表面プラズモン共鳴を用いたセンサーはすでに実用化されているが、光学系として高屈折率プリズムを用いた全反射減衰(ATR)法が必要で、装置が複雑になるという問題がある。これに対して、局在プラズモン共鳴を用いたセンサーの開発は未着手であるが、ATR法を必要としないため、透過型の測定が可能となり、通常の分光光度計に組み込むことで簡単に高感度な測定が行える利点がある。本年度は、まず、この局在プラズモン共鳴のみを用いたセンサーの開発を行った。金微粒子における局在プラズモン共鳴は微粒子近傍の屈折率に敏感であることは、Mie散乱の公式から容易に分かる。しかし実験的に調べることはそれほど容易ではない。本研究ではこのことを調べるために、金コロイド単層膜を用いた。この膜は、シランカップリング剤とアミノ基を両端に持つ結合剤を用いることで、直径10〜20nmの金コロイド粒子を、凝集させることなく、一様な分布でスライドガラス上に固定したものである。この金コロイド膜は非常に安定で超音波洗浄によってもはがれることはない。金コロイド膜を種々の厚さのPMMA膜でコートしたときの吸収スペクトルを測定した結果、局在プラズモン共鳴による吸収ピークが、膜厚の増加とともに、指数関数的に長波長側ヘシフトし、吸光度が大きくなることが分かった。さらに、局在プラズモン共鳴は粒子の表面から粒子の半径程度の領域の屈折率に依存していることが分かった。この特性はアフィニティセンサーなどへ応用でき、実際に抗原抗体反応の検出が高感度でできるととを確認した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Takayuki Okamoto: "Field enhancement by a metallic sphere on dielectric substrates"Opt.Rev.. 6・3. 211-214 (1999)

  • [文献書誌] Takayuki Okamoto: "Local plasmon ssensor using a gold colloid monolayer"Proc.SPIE. 3740. 533-536 (1999)

  • [文献書誌] Takayuki Okamoto: "Local plasmon ssensor with gold colloid monolayers deposited upon glass substrates"Opt.Lett.. 25・6(印刷中). (2000)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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